2018 Fiscal Year Research-status Report
The construction of victim relief system for the great disasters: mainly focused upon the regulations for the nuclear hazard
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17K12624
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松嶋 隆弘 日本大学, 法学部, 教授 (20287569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 大祐 日本大学, 法務研究科, 助教 (10648504)
高岸 直樹 二松學舍大學, 国際政治経済学部, 准教授 (10794927)
河合 利修 日本大学, 法学部, 教授 (30387922)
鬼頭 俊泰 日本大学, 商学部, 准教授 (40512075)
三明 翔 琉球大学, 法務研究科, 准教授 (60635176)
松田 真治 帝京大学, 法学部, 講師 (60759554)
喜多 義人 日本大学, 法学部, 教授 (80424745)
大久保 拓也 日本大学, 法学部, 教授 (90333103)
高畑 英一郎 日本大学, 法学部, 教授 (60307791)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 災害 / 被害者救済 / 損害賠償 / 保険 / 原子力損害 / 震災 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の中間年度である本年度は、前期(平成30年6月16日~18日)において、沖縄県に赴き、(1).研究会を開催し(平成30年6月16日、於琉球大学)、金澤大祐(分担者)報告「原発訴訟前橋地裁判決と東京高裁における争点」、松嶋隆弘(代表者)報告「災害対策基本法の検討」をもとに、意見交換を行う他、(2).沖縄市防災研修センターを訪問し(平成30年6月17日)、東日本大震災の救援活動な携わった消防隊員により、救援活動の様子を、画像、動画などのデータに基づき、報告いただき、その後意見交換を行った。さらに(3).沖縄国際大学へ赴き、同大学において発生した米軍ヘリ墜落事故に関し、関係者(同大学職員)へのインタビューを実施した(平成30年6月18日、研究代表者のみ参加)。 また、東京において、何回か研究会(賠償・補償・保険法研究会等)を開催し、本研究に関連する報告・意見交換を実施した。代表的な報告としては、災害対策基本法の実効性に関する再検討(研究代表者報告:平成30年11月10日)、ノー・ニュークス権に関する判決(東京高判平成29年12月8日LEX/DB25449118)の検討(研究分担者高畑報告:平成30年12月22日)、大飯原発運転差止訴訟控訴審判決に関する判決(名古屋高判平成30年7月4日LEX/DB28263142)の検討(同日)等である。さらに、研究分担者松田真治は、日本保険学会平成30年度全国大会においてポスター報告「フランスにおける巨大災害に関する保険について」(平成30年10月27日・28日)を行った。上記と並行して、研究代表者は、夏季、春季期間中に英国に赴き、本研究関連分野に関する調査・資料収集に努めるとともに、春季においては、米国留学中の研究分担者鬼頭俊泰と合流し、英米間の災害対策法制に関する意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要欄に記載したとおり、本年度においては、沖縄への調査出張において、災害対策の現場関係者へインタビューを行い、研究のベースとなる実体験の収集を行うことができた。また、研究会において、関連裁判例を検討し、裁判例の立場をフォローアップするとともに、原子力損害から、災害対策法制一般へ視点を拡大し、その実効性を検討するという視点を獲得することができた。また、アウトプットという点では、研究分担者による学会ポスター報告がなされた。このようなことを総合評価すると、若干のでこぼこはあるものの、概ね順調に進展していると評価することができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終年度である次年度は、(1).前記に高岡市に出かけ、高岡市役所の災害対策関連部署のインタビューを実施する。また、未確定だが、赤十字関係者へのインタビューも予定している。そして、(2).前年度に引き続き、研究会(賠償・補償・保険法研究会及び企業法実務研究会)において、関連裁判例等の検討を実施するとともに、前年度からの報告の活字化(雑誌への論文、判例評釈の掲載等)に努める予定である。また(3).新規研究分担者(野口教子)により、災害対策税制に関する研究報告及びその論文の公刊が予定されている。 最後に、研究代表者により、(現時点では具体的な方策は未定であるが)これらを総合する形での何らかの論説を公刊することができればと考えている。
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Causes of Carryover |
平成30年度予定していた出張調査(沖縄出張)において、研究分担者全員の参加が適わず、一部の者により遂行されたため、結果として、次年度使用額が生じるに至ったものである。
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Research Products
(6 results)