2017 Fiscal Year Research-status Report
人工的なエネルギー代謝制御を可能にする末梢交感神経電気刺激法の開発研究
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17K13011
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| Research Institution | Yamagata University |
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Principal Investigator |
佐藤 大介 山形大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60536960)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 末梢交感神経 / 機能的電気刺激 / 糖代謝 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
交感神経系がインスリン非依存的に末梢の糖取り込みを亢進することに着想を得て、本研究を含む一連の研究では、投薬や運動によらない、画期的なエネルギー代謝制御法を開発することに挑戦する。これまでに、健常ラットへの末梢交感神経電気刺激が、インスリンに依存しない糖取り込みを亢進することを明らかにするとともに、この電気刺激が、脂肪組織中のミトコンドリアマーカー遺伝子の発現を促進する可能性も示唆された。
今年度は、インスリン抵抗性を有する状態下での末梢交感神経電気刺激が糖取り込みに及ぼす影響について基礎的な検討を行うことを目的とした。
高脂肪食飼育によってインスリン抵抗性が亢進したラットを用い、幅0.25 msのパルス10個を25 ms間隔で1秒間に2回印加する電気刺激を片足坐骨神経内交感神経へ行った。
インスリン感受性を定量するための一般的な手法であるeuglycemic clamp法によってインスリン感受性の指標であるグルコース注入速度（GIR）を算出した結果、電気刺激開始前のGIRは健常ラットのそれより低値であり、高脂肪食によってインスリン抵抗性の亢進が示唆されたものの、電気刺激中のGIRは刺激開始前に対して有意差がみられず、電気刺激停止後もGIRに大きな変化はみられなかった。
このことは、少なくとも本研究で用いた電気刺激条件では、健常ラットの糖取り込みを亢進する一方で、インスリン抵抗性亢進状態での糖取り込みに及ぼす効果は小さい可能性が示唆された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験動物へ使用した麻酔薬イソフルランが糖代謝系へ及ぼす影響が大きく、実験手法の再構築に時間を要したため、末梢交感神経電気刺激が末梢組織の糖代謝関連遺伝子発現に及ぼす影響に関する実験は予定通り進行中であるものの、当初予定していた、末梢交感神経電気刺激が末梢組織の糖代謝関連タンパク発現に及ぼす実験は、基礎的な実験条件設定が完了したのみである。
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| Strategy for Future Research Activity |
実験手法の再構築によって生じた遅れは軽微であり、今後の実験の推進によって実験サンプルの収集も問題なく行えるとともに、次年度予定している研究計画の進行にも支障はない。
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| Causes of Carryover |
試薬の購入間隔が想定よりも長かったため。
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