2017 Fiscal Year Research-status Report
バレーボールに繋がるネット型ゲームのデジタル教材の開発
Project/Area Number |
17K13118
|
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
縄田 亮太 愛知教育大学, 教育学部, 助教 (60551281)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ネット型 / 連係プレー / バレーボール / 戦術アプローチ / ゲーム様相 / 学習プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、学校体育で実践可能なバレーボールにつながるネット型ゲームにおける戦術アプローチによる学習プログラムの構築を最終的な目的としている。平成29年度において、連係プレーによる攻防(以降、連係ラリー)によって、ゲーム様相がどのように発展していくかを検証し、発展過程の分類を目指すために様々な学校での授業実践の撮影および附属学校における常設の撮影設備の設置を目指したが、概ね達成できた。 まず、ゲーム様相の分類をするための前提とし、連係ラリ―中心の授業実践における児童・生徒の様子を動画で撮影し、記録することが必要不可欠である。ご協力頂いた先生方の理解により、検証対象のためのネット型ゲーム授業実践の動画を確保できた。同時に、児童・生徒に学習カードを記入してもらうことができた授業もあり、量的・質的な分析を実施できる準備が整った。 授業実践は様々な属性のプレーヤーの授業(事例)からゲーム様相の傾向・共通点を探ることによって、ゲーム様相の特殊性ではなく一般性を検証することを目指している。平成29年度は小学校のみであるが異なる学年の4つの授業で撮影ができたことは大きな前進である。一方で、平成30年度は授業撮影を継続して、中学校・高校・大学とカテゴリを増やしていく必要性がある。 また、附属学校における常設の撮影設備の設置についても予定通り実施できた。附属学校が遠方であり、動画を定期的に撮影することが困難であったが、解消された点は大きな意義があった。また、当初予定していたのは、附属名古屋小学校のみであったが、附属名古屋中学校も設置することができた。それによって、中学校における授業実践の撮影も年中できるようになったので、大きな成果である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ゲーム様相の分類をするための前提とし、連係ラリ―中心の授業実践における児童・生徒の様子を動画で撮影し、記録することが必要不可欠である。ご協力頂いた先生方の理解により、検証対象のためのネット型ゲーム授業実践の動画を確保できた。同時に、児童・生徒に学習カードを記入してもらうことができた授業もあり、量的・質的な分析を実施できる準備が整った。 授業実践の撮影は、平成29年度は小学校のみであるが異なる学年の4つの授業で撮影ができたことは大きな前進である。一方で、平成30年度は授業撮影を継続して、中学校・高校・大学とカテゴリを増やしていく必要性がある。 また、附属学校における常設の撮影設備の設置についても予定通り実施できた。附属学校が遠方であり、動画を定期的に撮影することが困難であったが、解消された点は大きな意義があった。また、当初予定していたのは、附属名古屋小学校のみであったが、附属名古屋中学校も設置することができた。それによって、中学校における授業実践の撮影も年中できるようになった。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度において、撮影できた授業から「ゲーム様相」の分類と「発展課題」の検証を行うために「量的」および「質的」な分析を行う予定である。 授業実践の記録を基に、量的分析には行動コーディングシステム(DKH 社製)、質的分析には学習カードを用いる予定であったが、量的分析は分析項目を測定するにあたり、動画を確認すればカウントできるため、導入を見送る予定である。 なお、分析項目は、攻守一体のネット型ゲームにおける「ゲーム様相」の変化を検証した先行研究(木本ほか,2015)を参考にした。量的な分析は「ラリー継続数(得点が入るまでにネットを越えてラリーが続いた回数)」と「ボールの落下点(コートを分割し、各エリアに落ちた回数)」とし、質的な分析は「プレー(打ち方、陣形などを含む行動)」と「学習カード(記述・発言)」とした。なお、「ゲーム様相」は「攻防の対立による攻防法の発達」から読み解くことができ「ゲーム様相」の変化は「戦術の変化」、つまり「技術の発達」(発展課題)が伴うとされているため「ゲーム様相」の分類と「発展課題」の検証は同時並行で進むと予想できる。また、「発展課題」の検証の後に、合理的な練習方法および評価方法を具体的に挙げ、「学習プログラム」として体系化し、「ネット型ゲーム」の教材を開発する。
|
Causes of Carryover |
当初の予定より備品が安価に導入できた上に、消耗品や協力校に行く際の交通費が節約できた。その分の使用計画は、次年度も継続して、協力校を拡大する予定であり、ボールなどの消耗品や交通費に充てることを想定している。また、ネットワークカメラを安定的に接続するためにノートパソコンの購入も想定している。
|