2019 Fiscal Year Annual Research Report
A historical study on the Bally system in basketball of Japan
Project/Area Number |
17K13153
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
小谷 究 流通経済大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90434159)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | バスケットボール / バリーシステム / オフェンス戦術 / アウトサイドスクリーン / スクリーンプレー |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度も、前年度に引き続き蒐集した史料を翻訳し、史料と他の史料及び先行論文の内容とをつきあわせる史料批判を実施した。その後、史料批判までの過程を経て確定された個々の史実を用いて過去の出来事とその要因を時間軸に沿って因果的に説明する解釈の作業を実施し、解釈により描き出された歴史像を一篇の意味のある物語としてまとめた。研究の結果、早稲田大学がアメリカ遠征を実施した1927(昭和2)年から1928(昭和3)年には、すでに中西部にあるアイオワ大学においてバスケットボール競技のオフェンス戦術であるバリーシステムが採用されていたが、早稲田大学のアメリカ遠征は太平洋岸において行われており、この時期の太平洋岸ではバリーシステムが認知されていなかったことから、早稲田大学がアメリカ遠征からバリーシステムを持ち帰り、日本に導入したとは考えにくく、バリーシステムは1933(昭和8)年にJack Gardnerによって日本に紹介されたことが明らかになった。さらに、バリーシステムはアウトサイドスクリーンの組み合わせによって構成され、ガードナーによる紹介以前にハイポストでのアウトサイドスクリーンを採用していた日本ではバリーシステムが広く採用されたことも明らかになった。当該年度は、海外で開催された学会大会にて研究成果を発表し、参考意見を得ることができた。研究結果を論文として執筆し、日本体育学会の体育学研究に投稿した。投稿論文は、現在、審査が進められている。
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Research Products
(1 results)