2019 Fiscal Year Research-status Report
カンボジア国境地域の女性移住労働者にみる社会的包摂の論理に関する研究
Project/Area Number |
17K13301
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
島崎 裕子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授(任期付) (90570086)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 移住労働 / 女性 / 越境労働 / カンボジア |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、主に「社会的包摂モデルの構築」の論理を分析することを目的として研究を遂行した。具体的には、昨年度の調査を基に国境地域調査(4月・5月)、移住労働者集約地域(11月)にてフィールドワークを行い、当該地域の住民らに聞き取り調査を実施した。 タイとカンボジアの国境に隣接するバッタンバン州越境地域であるコムリアンの移住労働者集落では、社会的包摂を紡ぐ論理の諸要素をより深く捉えるために、女性移住者ならびに当該集落住民らに対して、コミュニティ意識/共同体意識やネットワーク形成のあり方や、構築方法に関する調査を実施した。上記を詳しく調査することで、多様な背景を持った者同士がどのように集落/コミュニティのなかで共同体の核となるものを形成していくのか、抽出を試みた。また、ベトナムとカンボジア国境地域の集落では上記当該地域とは異なった住民間のコミュニティ意識や情報共有が存在し、各地域の特徴をもった社会的包摂のあり方が見えてきた。 研究成果の一部は、オランダ・ライデンで7月に開催されたInternational Institute for Asian Studies にて発表を行った。2月のthe Society for Applied Anthropology(アメリカ・アルバカーキ)で予定だった研究発表は、新型コロナウイルスの影響により開催中止となり、発表を行うことは出来なかった。 今年度は2年間調査を実施してきた調査対象の集落/コミュニティにて、居住者らを対象にした住民参画型のワークショップ、ならびに参与観察を実施する予定であったが、新型コロナの影響により住民参加型のワークショップの実施は困難となった。よって次年度に可能な限り実施したい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、予定だった研究発表ならびに、調査の遂行が困難となり、次年度に持ち越す決定に至った。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの影響で、今年度実施予定だったものが困難となった調査などを再度可能な限り実施するとともに、国際学会での研究発表を計画している。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により研究計画に変更が余儀なくされた為。
|
Research Products
(1 results)