2020 Fiscal Year Research-status Report
カンボジア国境地域の女性移住労働者にみる社会的包摂の論理に関する研究
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17K13301
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
島崎 裕子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授(任期付) (90570086)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 移住労働 / 女性 / 移住コミュニティ / カンボジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国境地域の集落に居住する単身移住者、母子世帯者、人身取引被害者、家族移住者など多様かつ複雑な背景を持った女性移住者に焦点をあて、①国境地域に移住する女性の類型と越境形態を明らかにし、②女性居住者らの社会環境分析を行い、③同地域内における社会的包摂のあり方(論理)を捉えることを目的としている。 これらを明らかにするために、初年度から調査を遂行してきたが、昨年度の最終調査および国際会議における発表の時期が新型コロナウイルス発生と重なり遂行を断念せざるを得なくなり、研究延長を申請し今年度に至った。今年度は、調査を実施してきた調査対象の集落/コミュニティにて、居住者らを対象にした住民参画型のワークショップ、ならびに参与観察から、当事者である住民はどのようにコミュニティを認識しているのかを再確認し、より深く把握することを目的としていた。そして、それらの調査結果から、住民らが考える「社会的包摂」のあり方を提示することを計画していた。 しかし、今年度も新型コロナウイルスの影響により、海外渡航等が難しい状況が引き続いたこともあり、現地での最終調査等が行えず、また国際会議の中止等が決定された。したがって、今年度は、今まで行ってきた人身売買調査ならび本調査の調査結果なども踏まえた書籍の英語版を執筆し、英文書籍の出版を行った。次年度は最終調査等を状況が許す限り遂行し、状況に柔軟に対応しながら最終年度のまとめを行いたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、予定だった研究発表ならびに、調査の遂行が困難となり、次年度に持ち越す決定に至った。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航が可能となれば、状況に柔軟に対応しながら現地調査を行い、最終年度のまとめを行いたいと考えている。そして、本調査結果をより詳細にまとめた論文の執筆を計画している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により研究計画に変更が余儀なくされた為。
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