2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K13394
|
Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
春日 美穂 大正大学, 教育開発推進センター, 専任講師 (50734456)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 源氏物語 / 平安文学 / 中古文学 / 仏教 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の予定どおり『源氏物語』の仏教的事項についての用例採取を行った。用例採取についてはどういった基準で何を採取するのかの検討を重ね、今後の指針とすることができた。用例を採取すると同時に、現状の研究状況を確認することができるように一緒に現代注釈書の注の記載を行った。研究成果の一部を、当初の予定どおり『大正大学研究紀要』に公表することができた。紙面の都合で一部しか公表できなかったため、まとまった形で公表できる方法を今後模索していく予定である。『源氏物語』の仏教的事項について、注も含めてまとまった形で公表されたものは今までにないため、研究の促進に寄与するものとなると考えている。また、この成果をもとに、研究協力者より仏教的な見地からの専門知識の提供を受けた。その内容を今後にいかしていく予定である。 調査については、東寺の御七日御修法に赴き、資料採取を行った。平安時代の仏教の根幹をなす帝との関係が現在においても続いていることを確認し、今後の研究の視野を広げることができた。 中古文学会等の学会参加、及び、研究会への参加も行った。特に研究会については、研究成果の一部について口頭発表を行った。そこでの意見交換により、次年度は学会発表を行う予定である。学会発表においてさらに意見交換を深め、研究を進捗させるきっかけとしたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の用例採取の基準決定、及び、それによる調査内容の見直しに手間取ったため、用例採取が若干遅れている。しかし、2018年度前半で当初の日程に戻せる予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)『源氏物語』における用例採取の内容をまとめて公表する (2)『源氏物語』の仏教的事項について学会発表、論文発表を行う (3)『源氏物語』以外の作品の用例採取を行う (4)研究会開催に向けて内容を検討する
|
Causes of Carryover |
当初パソコンの購入を検討していたが、現状の機器を使用することができたため、パソコン購入を行わなかった。また、ホームページの開設を予定したが、研究成果を明らかにしてからの開設に方針を切り替えたため、使用額に差が生じた。今後、ホームページ、データーベース作成、図書の公刊のいずれかにより、研究成果の発信の方法を検討する。
|