2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K13394
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
春日 美穂 大正大学, 教育開発推進センター, 専任講師 (50734456)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 源氏物語 / 紫式部日記 / 仏教 / 平安文学 / 中古 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の成果の一点目として、『紫式部日記』『源氏物語』の仏教的事項の用例をデータベース化し、ホームページ上で公開したことが挙げられる。ただの用例検索で終わらせるだけではなく、人物と関連させるデータベースにしたため、今までにないものとなった。本データベースを使用することで、各人物の仏教的事項を整理し、分析することができるようになった。 二点目として、成果報告を伴った講演会を実施したことが挙げられる。本研究の現状やデータベースについての報告、及び、有識者による仏教的事項とかかわる講演を行った。本講演会については、ホームページやポスターで告知したことにより、研究者だけではなく、広く一般の方々にも来ていただくことができ、充実した成果報告となった。 三点目として、国文学研究資料館主催の第43回国際日本文学研究集会において、本研究にかかわるポスター発表を行ったことが挙げられる。国内外の研究者が集まる研究集会において本研究の成果を報告するとともに、インターネット上でデータベースを公開したことで国内外で使用することができることを、特に海外の研究者に伝えることができた意義は大きかった。 四点目として、講演会やデータベース作成をとおして、研究者間の連携を持つことができたことが挙げられる。学内、学外の専門知識を有する研究者の方々にご協力をいただき、研究を推進することができた。こうしたネットワークは2019年度以降の研究の推進にも寄与する土台となるため、重要であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
『源氏物語』『紫式部日記』の仏教的事項、及び、関連する人物をデータベース化させることができたことが大きい。これにより、個別の事例の検討にも入ることができるようになった。 データベース公開も含め、研究の成果を報告することができたため、データベースの存在を周知することもできた。 今後は他作品の用例採取を行いたいが、インターネット上で公開するには、著作権の問題が大きく関係してくるため、どの作品を対象とするかは慎重に検討したい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、データベースで明らかになったことを始発とし、個別の用例の検討に入りたい。それを論文の形でまとめ、より多くの媒体に発表することを計画している。 また、他作品の用例採取についても検討を行いたい。
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Causes of Carryover |
データベースの作成を主に行ったため、当初想定より書籍等の物品購入を行わなかったため。
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Remarks |
ホームページ上でデータベースの公開を行っている。 2019年3月9日に「仁和寺のなかの宇多天皇」と題し、科研費の成果報告、及び、講演会を開催した。
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