2018 Fiscal Year Research-status Report
Provincial Whiggism: A Political Culture of Local Party Politics in Early Nineteenth-Century Britain
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17K13562
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
正木 慶介 愛知県立大学, 外国語学部, 講師 (00757172)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 近代イギリス / ホイッグ / 政党政治 / 市民社会 / 公共圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、本科研費に関連する研究として、投稿論文1本(査読付き)の公刊と、国内外の学会・研究会で4件の口頭報告を行った。加えて、近代イギリスに関する学界動向をまとめた。また、口頭報告の一つが、ミネルヴァ書房より刊行される論集『ナポレオン帝国と公共性』の一編となることが決まり、その草稿を書き上げ出版社に送付した(タイトルは「フランス革命・ナポレオン戦争期イギリスの政治的公共圏」)。 ・論文:‘Within the Bounds of Acceptability: Tory Associational Culture in Early-19th-Century Britain’, Parliamentary History (Wiley-Blackwell), vol. 37 (2018) ・口頭報告:‘Celebrating the Fox Dinners: The Whig Party’s View of Politics’, three-day conference, ‘British Society for Eighteenth-Century Studies, 48th Annual Conference 2019’ (St Hugh’s College, University of Oxford), 4-6 January 2019 ・口頭報告:「19世紀初頭イギリスにおける政治的アソシエーション―トーリ系結社と公共圏―」、名古屋近代イギリス研究会、於名古屋市立大学、2018年8月4日 ー 他2件 ・学界動向:2017年の歴史学界「回顧と展望」:「近代イギリス」(後半)『史学雑誌』(史学会)第127編第5号、2018年
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度の一番の収穫は、地方ホイッグ党の政治的会合の役割も担った「フォックス晩餐会」を全国的な規模で分析した論考をオックスフォード大学での国際学会で報告できたことである。そこで得た有用な意見や助言をもとに、本研究課題のテーマと密接に関連する単著をまとめる上での重要な足がかりを得ることができた(なお、本単著は、Edwin Mellen Pressと出版契約を結ぶことができている)。一方で、この研究を、科研費の研究計画とは直接関わらない他の複数のプロジェクトと同時に行ったため、単著の執筆に十分な時間を割くことができなかった。令和元年度は、スケジュール調整を行い遅れを取り戻し、単著の完成を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度は、上記単著の完成に向け研究と執筆作業に集中的に取り掛かる。テーマは「フォックス崇拝」であり、C・J・フォックスという死去した党指導者の政治的影響力が後継政党にどのように現れたのかを分析する。内容としては、平成29年度の「地方ホイッグの政治結社」、平成30年度の「地方ホイッグの政治理念」、令和元年度の「地方ホイッグによる公的集会」といった研究課題をそれぞれすべてカバーするものである。研究過程で、国内外の学会で口頭報告を行い、英語で論文も執筆する予定である。
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Causes of Carryover |
単著出版の足がかりとなる英語論文の完成が遅れ、ネイティヴによる校正費が不要となったため。令和元年度は、論文・単著(ともに英語)に対する校正が必要となるため、そこに必要経費をあてたい。
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Research Products
(6 results)