2019 Fiscal Year Annual Research Report
Emergence of Islam on the Environment in Iran: An Anthropological Study on the Environment as an Object of Modern Science and Islam
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17K13587
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
阿部 哲 神戸大学, 国際人間科学部, 助教 (90732660)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 文化人類学 / 環境倫理 / 身体技法 / 近代化 / 宗教学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主に調査地で入手した文献資料を通して研究を進め、イスラーム法学者・専門家が発信するイスラーム教義を介した環境倫理の理論的裏付けについて理解を深めた。具体的には、彼らが議論を展開する際に聖典から援用する事例やそのような事例から導き出される行動倫理の構築背景等について整理、分析を行った。また、イスラーム法学者の環境問題―特に、科学知を介して提起される環境問題―への捉え方について新たな知見を得ることができた。とりわけ、彼らが環境問題を論じる過程で伴う、実践的な身体技法について考察を深めることで、現代社会に生きづくイスラーム文化の伝統を多角的に検討できた。その一方で、イランでの昨今の不安定な国内事情(新型コロナウィルスの感染拡大など)により、当初の調査計画を変更する必要が生じた。 以上のような本年度の調査成果から、イスラーム法学者・専門家の視座による環境問題に対する知的枠組み、解決策の論理的根拠、また環境分野における科学知とイスラーム知の関係性について理解を深めることができた。本年度の研究成果については、論考(日本語・英語)、学会発表を通して幅広い読者層に発信できた。また、本年度末に、報告者による主催で、国際研究会議を実施し、国内外の研究者と「近代化と宗教」のテーマのもと、現代宗教の実践的側面について、国際的文脈の中で学際的、分野横断的見地から議論を深め、本研究課題を総括できた。
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Research Products
(7 results)