2018 Fiscal Year Research-status Report
パンジャーブ移民による文化空間の共有と文化的実践に関する人類学的研究
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17K13591
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
東 聖子 近畿大学, 国際学部, 講師 (00735102)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パンジャーブ移民 / インド / パキスタン / トロント近郊 |
Outline of Annual Research Achievements |
カナダのトロント近郊においてパンジャーブ移民の文化実戦に関する調査を実施した。具体的には、シニア・グループの集会での参与観察、スィク教寺院での参与観察、移民1世および2世への聞き取り、永住権取得手続きに関する聞き取り、婚姻儀礼への参与観察、親族ネットワークに関する聞き取り、などを行った。本年度の調査においては、トロント近郊のインド出身パンジャーブ移民集住地域での信仰実践および子弟教育について、トロント・モントリオール間のエスニック・ネットワークやエスニック・ビジネスについて、新たな知見を得た。これらについては、さらに調査を継続し、成果報告として論文執筆を予定している。 前年度より継続しているシニア・グループの集会での参与観察をもとに、論文「多文化社会における移民の文化実戦とモビリティ ートロント近郊パンジャーブ移民の事例よりー」(東京外国語大学南アジア研究リサーチペーパー7)を執筆した。 さらに、パキスタン出身パンジャーブ移民の一時帰国に関する調査も実施した。具体的には、パキスタンでの一時帰国中の活動への同行、一時帰国時の親族訪問への同行、親族ネットワークに関する聞き取り、などを行った。これらパキスタンでの調査では、親族ネットワークが、パキスタンートロント間の人の移動にどのように関わっているのか、一時帰国中の活動がどのように出身地の人々に影響を与えているのか、などを観察することが出来た。こちらの調査も継続し、成果報告として論文を執筆する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの成果を論文にて報告するとともに、インドおよびパキスタン双方のパンジャーブ移民に関する調査を本年度においても進めることが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
カナダおよびパキスタンにおける本年度の調査を継続し、成果報告として論文を執筆する。また、インドの移民出身地での調査も実施する予定である。
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Causes of Carryover |
主に実施した調査日程が年度を跨ぎ、4月にかかったため。 学会発表や調査のための旅費としての支出を予定している。
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