2018 Fiscal Year Research-status Report
企業内人事マイクロデータを用いたワークライフバランスの実証分析
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17K13756
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
井川 静恵 帝塚山大学, 経済経営学部, 教授 (20461858)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ワークライフバランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目的である、職場におけるワークライフバランスの決定要因等を明らかにするため、研究チームによる、従業員を対象としたアンケート調査を2018年8月に行った。それに先立ち、6月には対象企業と調査に関する打ち合わせを実施し、代表者も参加して意見交換を行った。 得られたアンケートデータと、提供いただいた人事マイクロデータとを合わせて、データを整備するとともに、昨年度までのデータを使用した論文を作成した。9月には学会報告を行い(発表は共著者)、貴重なコメントを得た。それを反映させて論文の改訂作業を行っている。 同時に、対象企業のみのデータ分析にとどまらず、2019年3月に、女性を対象としたインターネット調査を新たに行い、女性労働やワークライフバランスに関するデータを得た。このインターネット調査は、代表者が質問項目の設計を行ったもので、対象企業調査と比較可能な質問を入れたのみならず、ワークライフバランスのライフの方の変数を詳細にたずねていることが特徴である。約1200と比較的大きなサンプルサイズのデータとなっている。このデータの分析も進め、企業調査の分析を補完ないし補強したいと考えている。 今後は3年分の企業調査を用いたパネルデータ分析を行うとともに、インターネット調査についても、同じサンプルに対して追跡調査を行うことで、2年分ではあるがパネルデータにした分析を行い、最終年度のまとめを行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分析と論文執筆のまとまった時間が十分に取れておらず、特にパネルデータならではの分析、推定が不十分であるため、今後は分析を急ぎたい。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の調査日程が確定しているので、それまでに準備を進める。具体的には、詳細な統計的分析を念頭に置いた調査設計や設問の改訂を検討する。同時にインターネット調査も、2018年度とほぼ同じ設問を用いることで時間を短縮し、2019年度早期に実施する。 研究チームの研究会に参加しながら、両データの整理を早めに進め、パネルデータ分析を行い、論文にまとめたい。
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Causes of Carryover |
緊急の突発的事情の発生により、8月の企業調査に参加できず、2泊3日分の旅費及び宿泊費を執行できなかったため。次年度には調査出張を計画通りに行い、もともとの年度計画に合わせた執行を行うとともに、インターネット調査も実施することで全額使用したい。
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