2020 Fiscal Year Research-status Report
学校参加の条件となる保護者意識の形成過程に関する研究
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17K13979
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大日方 真史 三重大学, 教育学部, 准教授 (00712613)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 保護者参加 / 学校参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、保護者のおかれた状況をふまえて保護者の学校参加を可能にするための保護者と教師との間の関係性に着目してインタビュー調査を実施し、得られていたデータがあり、当該年度は、そのデータに対して、従来の本研究で用いてきた視点とは異なる新たな視点から分析を加え、一定の考察を施して論文化に向けた作業を進めた。 他方で、新型コロナウイルス感染拡大状況において各所で見られた学校教育をめぐって特徴的な諸事象をふまえ、保護者の学校参加と保護者の学校教育に対する意識とに関する諸問題を整理した。その整理を通じて、本研究課題におけるこれまでの調査・分析・考察の対象・方法を再検討・再設定し、視点を再設定して、研究の展開を再構成することによって、研究の質的な向上をはかることが必要でもあり可能でもあることが確認された。そのため、前述の執筆作業をいったん中断した。それにより、当該年度における論文の完成・公表には至らなかった。 新型コロナウイルス感染拡大状況にあって、休校期間における家庭学習への保護者の関与や、感染防止のためになされた学校参加形態の変更等の諸事象が、保護者における学校教育に対する意識や、保護者の学校参加のための教師の役割等にいかなる影響を及ぼしてきているのかといった点に関して、これまでの本研究の蓄積をふまえた独自の研究的視点を設定した。そのうえで、その視点に基づいて次年度の調査を設計し、方向性を定めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大状況にあって、当初予定していた調査の実施が困難になり、必要なデータが入手できなくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大状況において鮮明になってきた学校教育と保護者に関する問題も本研究課題に改めて位置付けつつ、当該年度に十分に実施できなかった調査を実施し、結果を分析する。
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Causes of Carryover |
当該年度に実施予定であった調査を新型コロナウイルス感染拡大状況をふまえて実施しなかったため、出張旅費、物品費が不要となったため。新型コロナウイルス感染防止策を施した次年度の調査のための出張、物品購入で使用する計画である。
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