2018 Fiscal Year Research-status Report
戦略的車線変更意思決定メカニズムを考慮した交通流解析
Project/Area Number |
17K14741
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
柳原 正実 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (20739560)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ドライビングシミュレータ / 生体データ / 運転意図 / 車線変更 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,車線変更時のドライバーの意図と交通流の関係について把握することを目的としている.2018年度はその分析の内,主に車線変更時のドライバーの意図の多角的な視点での把握に関しての運転実験を行った.具体的には,ドライビングシミュレータで運転する場合に自然な車線変更を被験者に行わせる手法の検討・計画と,実際の運転実験での観測を30名の被験者に対して行った.その結果,走行車線から追越車線への車線変更を数百回観測することができた.このとき観測した項目は,走行軌跡,車間距離等のドライビングシミュレータから得られるデータ,心拍,呼吸数,筋電,発汗,体温に関しての時々刻々のデータ,意図が変化した時点を被験者に直接入力してもらったデータである.これらのデータを収集した後,時系列に従ってデータの統合を行い,車線変更のパターン別に意図が観測されているか否かを確認した.これらのデータを用いて今後,車線変更時のドライバーの意図を把握する上でより高度な統計的分析を行うことが可能であると考えられる. 一方,ドライバーの意図の違いが交通流に与える影響の把握を分析するに関しても,交通ミクロシミュレーションモデルを用いてモデルの精度検証を兼ねた実践的な解析を行い,より高度なモデリング方法について検討を進めた.交通ミクロシミュレーションモデルに組み込まれている加減速のモデルのパラメータ等の交通流への感度について解析を行った.また,交通ミクロシミュレーションモデルに組み込まれている車線変更モデルの精度確認に用いることが可能な実際の車線変更数のデータの分析・整理を平行して行った.これらの精度検証を通してより現実的な車線変更の交通流への影響を分析できると考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度はドライビングシミュレータ上において,自然な車線変更のデータを取得する方法の検討とその計画を主体に研究を進めており,計画段階で予定していたデータの高度な解析が課題として残された.取得したデータのエラーやデータの複雑さなどに基づく補間・整形作業が発生した点が予定通りに進まなかった一因である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,ドライビングシミュレータ実験を通して取得したデータの高度な解析を行い,その結果を交通ミクロシミュレーションモデルへ反映した上で,車線変更時のドライバーの意図と交通流の関係についての解析を交通ミクロシミュレーションモデルを用いて進めてゆき,研究全体の統括を行ってゆく.
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Causes of Carryover |
出張旅費が別の予算から出せることになり,また,運転実験に必要な被験者を募集を効率よく行ったため,人件費も少なく抑えられたため次年度使用額が生じた.次年度の補完的な運転実験や研究成果の発表のための費用として使用する予定である.
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