2018 Fiscal Year Annual Research Report
The interaction between GAMA and MSP10 plays an important role in P.falciparum erythrocyte invasion
Project/Area Number |
17K15678
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
長岡 ひかる 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 研究員 (10757222)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マラリア / 増殖阻害活性 / タンパク質相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で着目したMSP10は全長524アミノ酸からなる、GPIアンカータンパク質で、マラリア原虫の赤血球侵入型メロゾイトのマイクロネームに存在するGAMAと低濃度で直接的相互作用することをこれまでに明らかにしてきた。 本年度では前年度に引き続き、MSP10トランケート分子を免疫して得た抗体を使用して、マラリア原虫に対する増殖阻害試験を行い、MSP10分子内で赤血球侵入に重要なN末端側の領域を特定した。さらにMSP10分子の同領域のみが赤血球侵入へ関与しているのか。を明らかにするために全長を免疫した抗体の示す増殖阻害活性をMSP10分断体の組み換えタンパク質で吸収する実験を行った。その結果、分断体の中でも高い増殖阻害活性を示したN末端側の組み換えタンパク質で全長の示す増殖阻害活性を吸収することに成功した。 さらにGAMA分子と複合体を形成する際に関与しているMSP10分子内の領域を特定するために、組み換え全長GAMAタンパク質と組み換えMSP10分断体タンパク質の相互作用をBiacoreで測定した。その結果、MSP10分子の3つの分断体がGAMA分子と直接的な相互作用を示し、これらはいずれもN末端側に位置する分断体であった。 今後は、N末端側領域の抗体がメロゾイトの赤血球侵入の初期接着,密着接合形成, 侵入のどの段階を阻害しているのかを検証するために、侵入の過程を経時的に観察する実験を試みていく予定である。
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