2017 Fiscal Year Research-status Report
サルコペニア改善に向けた運動・栄養支援によるハイブリッド・リハビリシステムの構築
Project/Area Number |
17K15751
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
岩瀬 弘明 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (40633350)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | サルコペニア / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアの有症率は、およそ40-50%と報告されている。また、入院患者ではサルコペニアを有する者は急性転化や長期療養型病院への転院が多く、在宅復帰が少ないとの調査報告も見受けられる。高齢者が病気や怪我を発症すると、要介護状態への移行リスクは年齢とともに上昇し、5年生存率は年齢に反比例して下がる一方である。このような社会背景のもと、高齢者の健康寿命をさらに伸ばすためには、高齢期における疾病負荷の軽減が重要となる。 本研究は、患者の活動量を3軸加速度センサで定量化し、活動量に基づいた栄養支援を行うハイブリッド・リハビリテーションについて検証するものである。本目的を達成することで、回復期リハビリテーション病棟に入院している患者に効率的なリハビリテーション医療を提供することができ、在院日数の短縮および在宅復帰率の向上を図ることが可能になると考えている。 初年度はベースライン調査として、回復期リハビリテーション病棟に新規入棟した患者について、入棟時に身体機能評価(筋力、バランス能力、歩行能力)と体組成の評価を行い、サルコペニアの有無を判定した。また、患者の活動量を把握するために、3軸加速度センサの活動量計を用いた。この他、患者の医学的情報、身体機能、日常生活活動について、入院時と退院時に評価を行った。現在、予定していたベースライン調査は終了し、データクリーニングに取り掛かっている。 今後は、ベースライン調査の解析を進めると同時に、患者の活動量に合わせて栄養サポート介入を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回の研究目的、研究実施計画は年度毎に設定している。平成29年度はベースライン調査として、新しく回復期リハビリテーション病棟に入院した患者の身体機能と身体組成について評価を行った。また、3軸加速度センサを用いて身体活動量を計測した。ここまでの調査は患者リクルートを含めて滞りなく実施できており、予定していた平成29年度の研究目的は到達できたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度のベースライン調査で得られたデータをもとに、サルコペニアの有無別に退院時の身体機能や日常生活動作、身体活動量の差異について解析を行う。また、平成30年度は活動量計から得らる身体活動量を使って栄養サポート介入を実施するよていである。
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