2018 Fiscal Year Research-status Report
SGLT2阻害剤による急性心筋梗塞患者の予後改善効果の機序解明
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17K16022
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
太田 慎吾 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (30612931)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心筋梗塞モデルマウス / 微小循環障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
来院時高血糖を来す急性心筋梗塞患者では糖尿病の有無にかかわらず予後不良であることが報告されている。その原因については不明な点が多いが、我々は来院時高血糖を来す急性心筋梗塞患者では微小循環障害の出現頻度が有意に多いことを示し、来院時高血糖を来す急性心筋梗塞患者の予後が不良である一因となる可能性を見出した。SGLT-2阻害剤は糖尿病治療に留まらず、心血管イベントを抑制する効果あると報告され、注目を集めている。そこで我々は、急性心筋梗塞患者にSGLT-2阻害剤を投与すると、心筋梗塞サイズならびに微小循環障害が抑制されると仮説を立て、以下の研究を立案した。心筋梗塞モデルマウスを作成し、①通常心筋梗塞モデルマウス群と、②高血糖心筋梗塞モデルマウス群における心筋梗塞サイズの比較ならびに微小循環障害の有無の比較を行う。さらにSGLT-2阻害剤を①ならびに②のモデルマウスに投与し、心筋梗塞サイズならびに微小循環障害の有無を評価し、SGLT-2阻害剤に心筋梗塞サイズならびに微小循環障害抑制効果があるかどうかを評価する。これらの基礎研究については現在進行中である。モデルマウスでSGLT-2阻害剤の効果が確認された後、急性心筋梗塞患者にSGLT-2阻害剤を投与し、その効果を確認するための臨床研究も立案している。現在院内の倫理委員会への提出を準備している段階である。また同時にヒトにおける急性心筋梗塞患者を対象とし、心臓MRI検査にて検出された心筋内出血と来院時血糖値との関連についても検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
心筋梗塞モデルマウスを作成するのが技術的に困難で、ほとんどのマウスが心筋梗塞発症後生存が困難であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
前述したとおり、心筋梗塞モデルマウスの作成が技術的に困難であり、ヒトを対象とした臨床研究を中心に進めていく。急性心筋梗塞患者と心筋内出血との関連を心臓MRI検査を用い検討し、さらにSGLT2阻害薬が心筋梗塞サイズおよび微小循環障害を抑制する効果があることを検討する。
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Causes of Carryover |
今年度は基礎実験での研究成果が上がらず、研究成果の発表や論文作成ができなかったが、次年度は臨床研究を中心に行い、得られた研究成果を国内外を問わず広く学会で発表するとともに論文作成を行う。
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