2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new stratification for clinical cancer to use cancer/testis antigens expression patterns compared with those in gametogenesis
Project/Area Number |
17K16578
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
福山 隆 北里大学, 北里大学メディカルセンター, 上級研究員 (10462251)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 癌/精巣抗原 / 始原生殖細胞 / 胃癌 / Helicobacter pylori |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、癌/精巣抗原(cancer/testis antigen, CTA)が発現する時期および発現機序を明らかにすることを目的としている。 前年度は、臨床胃がん癌検体における各 癌/精巣抗原の遺伝子発現について検討した。胃がん検体(n=82)における各CTAの発現率は、Kitakyushu lung cancer antigen-1 (KK-LC-1): 80.5%、Melanoma antigen (MAGE)-A1: 26.8%、MAGE-A3: 41.5%、MAGE-A4: 20.7%、Synovial sarcoma, X breakpoint 4: 22.0%、New York esophageal squamous cell carcinoma-1 (NY-ESO-1): 17.1%であった。NY-ESO-1陽性の14症例全てで、MAGE-A3が発現してい た。MAGE-A3陽性症例におけるNY-ESO-1陽性率は、41.2%であった。以上のことから、KK-LC-1が胃がんの初期から発現し、進行してもその発現は維持し続けることが明らかになった。MAGE-A3の発現を基として、NY-ESO-1の発現が誘導されることが明らかになった。 当該年度は、KK-LC-1が胃癌患者の胃の非腫瘍部からも検出されることに着目し、研究を遂行した。KK-LC-1は胃体下部において高率に発現しており、幽門腺領域からの発現は認められるが、胃底腺領域では発現しないことが明らかになった。非腫瘍部の幽門腺領域に着目した場合、腫瘍領域でKK-LC-1陽性であった症例のうち、78%が非腫瘍領域でも同様に検出されていた。さらに、腫瘍領域でKK-LC-1陰性であっても、52%の症例で非腫瘍領域で陽性を認めた。 本研究成果から、KK-LC-1タンパク質の検出技術の確立が必要であると考えられた。
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Research Products
(3 results)