2017 Fiscal Year Research-status Report
medical denervation for vasospasm of coronary artery graft
Project/Area Number |
17K16599
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横山 泰孝 順天堂大学, 医学部, 助教 (10774276)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 冠動脈バイパス術 / 血管周囲神経 / 薬物除神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の研究の目的は、冠動脈バイパス術の際に使用する右胃大網動脈、橈骨動脈の血管周囲神経の薬物除神経のプロトコールを作成することである。冠動脈バイパス術の際に臨床で使用しなかった余剰検体を用いて1%フェノールによる薬物除神経を行なう予定であった。しかし、冠動脈バイパス術の際に右胃大網動脈、橈骨動脈を採取するのが遅れた事、また、両グラフトを使用しない場合や、グラフトの余剰部分が十分でないこともあり、十分な検体数が集まらなかった。 限られた検体を用いて血管周囲神経の免疫染色を行なった。グラフトの血管周囲神経はザンボニ固定液、0.5%トライトン、1%ヤギ血清、抗NPY抗体を用いて免疫染色を行ない、共焦点レーザー顕微鏡にて観察することで血管周囲神経を同定する事が可能であったが、1%フェノール薬物塗布にて除神経を試みたが、十分に除神経されていなかった。薬物の濃度や塗布の方法の最適化が必要でフェノールの濃度の再検討や血管周囲の神経を除去するために溶液に浸すことや周囲に刷毛で塗布するなど薬物塗布の方法の検討も必要な状態。 今後の研究について、今年度は除神経出来た場合に電場刺激張力事件を行なっていく予定であったが、除神経のプロトコールが完成していないので、電場刺激張力実験が行なえない。一回の検体を複数個に分ける事によって、複数通りの薬物濃度や薬物塗布方法を試していく。薬物除神経が出来たところで並行して電場刺激張力実験も行なっていくことで研究の遅れを取り戻す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
臨床検体の採取の開始が予定よりも遅れたこと、冠動脈バイパス術の際に右胃大網動脈、橈骨動脈を使用しない場合や、グラフトの余剰部分が十分でないこともあり、十分な検体数が集まらなかった。今年度中に除神経の方法を確定させる予定であったが、除神経の方法が確定されておらず、薬物濃度や塗布方法の最適化を改めて検討する必要があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体が十分に採取出来た場合は1回の臨床検体で複数通りの薬物濃度や塗布の方法を試みることによって遅れている実験の進行を取り戻す。また、薬物塗布による薬物除神経が出来た場合は同時に張力実験も並行して行なっていく事で遅れを取り戻す。
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Causes of Carryover |
今年度は臨床検体の採取の開始が遅くなり、また、手術の際に右胃大網動脈や橈骨動脈を使用しない事もあり、当初の予定よりも検体が少なかった。そのために、薬物塗布による除神経のプロトコールが確立しておらず、学会発表も行なえていない。今年度に検体が出てくれば必要な抗体や血清などを購入する予定である。また、もともと本年度に行なう予定であった電場刺激張力実験のフックも購入して並行して実験を進めていく予定である。
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