2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of pathogenic significance of reduced integrin expression in vascular endothelial cells derived from moyamoya disease specific induced pluripotent stem cells
Project/Area Number |
17K16620
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浜内 祝嗣 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (70794387)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | iPS細胞 / もやもや病 / 血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
iPS細胞は、凍結保存しているもやもや病患者由来3株、対照としての健常人由来3株を利用して実験を行った。血管内皮細胞への分化誘導のための我々の従来のプロトコールでは、マウス胎児由来線維芽細胞をフィーダー細胞としてiPS細胞の培養に用いていた。しかし、動物由来細胞はロット差が大きいことより、これに伴う実験誤差を減らす目的で、フィーダーフリー培養(ビトロネクチンコーティング培養皿上で、Essential 8 培地を使用し培養する)へと変更を行った。 iPS細胞から内皮細胞への分化誘導は当初、以下の3段階(①BMP4+FGF2、②FGF2+VEGF、③FGF2+VEGF+SB431542)で刺激する方法を取った。しかし、血管内皮細胞の分化誘導効率が安定せず、分化誘導プロトコールの検証を行った。 特にY-27632による血管内皮細胞の誘導効率改善効果を検討したが、明らかな効果は認められなかった。 このため文献を検索し、VEGF+cyclic AMP(cAMP)での刺激が分化誘導に有効であることを知り、改変した3段階(①FGF2、②FGF2+BMP4、③VEGF+cAMP)の刺激を用いることにより、分化誘導を行った。この新たなプロトコールでの分化後の細胞を灌流培養装置のibidi pump用のプレパラートに撒き、培養液の灌流下での培養を行った。しかし分化後細胞は、灌流早期に剥離してしまい、条件をいくつか変えて施行しているが、同じ結果が続いており、実験を進行していくことが出来ない状態が続いてる。これは患者由来誘導細胞、健常人由来誘導細胞ともに同様にみられており、現状、両群間で表現形質の差を認めていない。
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