2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation on mutation patterns in cases of cavernous hemangioma and malar osteosarcoma induced by heavy particle radiotherapy and investigation into new disease-causing genes
Project/Area Number |
17K16626
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
足立 明彦 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (60758407)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 放射線誘発腫瘍 / 重粒子線 / がん原遺伝子 / 骨肉腫 / 海綿状血管腫 / 染色体構造異常 / 次世代シークエンス / NF2 |
Outline of Annual Research Achievements |
重粒子線誘発腫瘍(海綿状血管腫および骨肉腫)の手術検体から、それぞれDNA抽出を行い次世代シーケンサーを用いて変異の解析を行った。前者では約1万4千箇所の、後者では約1万9千箇所の変異が明らかとなった。このうち腫瘍化に関連していると強く考えられたものは前者ではTYK2(7:58)・GFPT1(9:49)・SLAIN2(8:81)およびRNF139(10:92)の4遺伝子変異、後者ではMST1L(3:37)・LCK(5:38)・PRKAB2(13:142)・PEAR1(4:100)・LAMC2(13:91)・TNNT2(74:58)・PRPF40B(9:64)・HCAR2(3:77)・SHMT1(12:65)・ACLY(3:26)・DCAKD(6:68)・LUC7L3(7:64)・RBM42(5:54)・ZNF8(27:30)・HELZ2(17:67)・NF2(43:8)・TKT(5:43)・RNGTT(6:41)・PREP(8:25)・ZNF716(8:49)・ZNF735(6:347)・TTF1(18:32)の22遺伝子変異であった。 変異アレルと正常アレルの比(前文括弧内に記載)を考慮すると重粒子線誘発性骨肉腫の発生にはNF2遺伝子の第8エクソン上のナンセンス変異(c.1021C>T)が強く関わっていると考えられた。過去の文献ではNF2と骨肉腫の関連はマウスでは90年代から知られていたものの、ヒト骨肉腫では2020年にホモ接合性欠失の4症例を扱った1報告があるのみであった。今後は今回明らかとなったp.Arg341*変異Merlin蛋白が骨肉腫を引き起こす機序につき腫瘍化実験などにて解明してゆく。 更に今回の解析では転座や逆位などの構造異常については充分に判明できなかったため次年度以降の研究(22K09227)とも関連して本DNA検体の解析を継続してゆく予定である。
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[Presentation] 悪性髄膜腫に酷似した類上皮性膠芽腫の1例 -脳脊髄液中の腫瘍細胞の次世代シーケンスにより正確な診断がなされた症例の報告-2021
Author(s)
足立明彦, 脇田翔吾, 尾﨑航, 布瀬善彦, 宮﨑格, 米山サーネキー智子, 中村道夫, 野首光弘, 河上牧夫, 川島友莉, 太田邦史, 岩立康男
Organizer
第146回日本脳神経外科学会関東支部会
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