2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K16627
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮脇 哲 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70407914)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 頭蓋内狭窄 / リスクアレル / 脳梗塞 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭蓋内狭窄(intracranial atherosclerosis: ICAS)はアジア人に多いことが兼ねてから知られており、その人種差が長年興味の対象となってきた。我々は近年、RNF213遺伝子上のmissense変異p.R4859K (c.14576G>A, rs112735431)とICASの強い関連を報告した(Stroke 2012, 2013)。初年度である本年は、RNF213変異関連ICASの臨床的・画像的の特徴の検討・解析をおこなった。RNF213変異がICASにおけるネガティブリモデリングに関連することが示めした。RNF213変異の正常頭蓋内血管の形態への影響も示唆された。主幹脳動脈硬化例におけるRNF213変異の有無の検索が頭蓋内動脈ステントを含む適切な治療戦略の選択につながる可能性が考えられた(Surg Neurol Int 2017)。またRNF213 c.14576G>AはICASうち、前方循環の動脈硬化に有意な関連を持つことが明らかとなった。主幹脳動脈の部位による遺伝的リスクファクターの違いを明確に示した結果であり、主幹脳動脈硬化のメカニズムの違いの解明や予防戦略に寄与する結果である考えられる(J Stroke Cerebrovasc Dis. 2017)。RNF213全体の遺伝子解析の結果からはc.14576G>A (p.R4859K)以外に統計学的に有意な疾患関連遺伝子変異を認めず、RNF213 p.R4859Kの重要性が再確認される結果となった。rare variantの中では、2つ疾患関連遺伝子の候補を同定した(preparing for submission)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNF213変異関連ICASの臨床的・画像的の特徴の検討・解析は概ね順調に進みある程度の成果を得ている。RNF213全体の遺伝子解析の結果からはc.14576G>A (p.R4859K)以外に統計学的に有意な疾患関連遺伝子変異を認めず、RNF213 p.R4859Kの重要性が再確認される結果となった。rare variantの中では、2つ疾患関連遺伝子の候補を同定した今後さらなるICAS症例の蓄積、RNF213の機能解析に必要と考えられるが、今後の研究の発展の基盤を築くことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
RNF213 p.R4859K変異は日本人の2%が有することから、頭蓋内主幹動脈狭窄・脳梗塞発症には修飾因子が存在すると考えられる。上記の解析で得られた臨床的な特徴に加え、全ゲノム領域の遺伝子解析を通じて得られた遺伝的要因の候補とを統合的に解析する。
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Causes of Carryover |
昨年度は、サンプル収集を継続しており、予定していた全ゲノム領域の遺伝子解析が次年度にずれこんだため次年度使用額が生じた。
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Research Products
(19 results)
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[Presentation] 質量顕微鏡法を用いた虚血性神経細胞死の解析2017
Author(s)
宮脇哲1, 今井英明1, 早坂孝宏2, 正木紀隆3, 小野秀明1, 越智崇1, 中冨浩文1, 瀬藤光利3, 斉藤延人1 1 東京大学 医学部 脳神経外科 2 北海道大学 大学院保健科学研究院 健康イノベーションセンター 3 浜松医科大学 医学部 解剖学講座細胞生物学分野
Organizer
第42回日本卒中学会
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