2018 Fiscal Year Research-status Report
腱板断裂に対する肩関節再建手術後の筋活動評価 -新たな定量的解析の試み-
Project/Area Number |
17K16672
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八田 卓久 東北大学, 大学病院, 助教 (10792864)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、肩関節再建術後の筋肉の活動量の解析として、腱板断裂に対して反転型人工肩関節置換術や上方関節包再建術による肩関節再建術を行った患者を対象に、陽電子放出断層撮影法(PET)を用いて肩関節動作時の筋活動の定量化を行い、術後肩周囲筋の力学的特徴を明らかにすること、また、個々の筋肉の活動性と術後機能との関連性の検証として、剪断波エラストグラフィー(SWE)を用いて個々の肩周囲筋内の剛性を定量評価し、再建術前後での生体力学的特性の変化を評価する。 さらに、この変化の違いと患者の術後機能改善の程度との関連性を評価することを目的としている。対象として、上方関節包再建術患者、反転型人工肩関節置換術患者とし、術後後療法を6 か月行った後に、PET、SWE 検査を再度行い術前との変化を評価するとともに、肩関節機能評価法を用いて臨床成績を評価し、機能改善症例と不良症例におけるPET ならびにSWE での計測結果に違いがないかを検討する予定である。 本研究で得られた結果より、肩関節再建術後の詳細な力学的機能を明らかにし、機能改善に最適な評価方法を提唱することを考えている。特に肩周囲筋の筋活動を評価する上で、PET やSWE などの特殊検査を用いて専門的な解析を行うため、研究科の枠を超えた連携が非常に重要と考えており、現在検討を重ねながら、反転型人工肩関節置換術施行患者および上方関節包再建術施行患者に対して、SWEを用いて三角筋の剛性変化を定量測定を行うとともに、PETによる筋活動量の定量化の計測を行っている。現在、目標患者数に向けたデータ採取を続けており、今後得られたデータをもとに解析を行い、各々の手術後の挙上時の筋活動量の変化の同定をしたいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PET計測の目標患者数に至っていないため、次年度の研究延長申請を行った。現在データ採取を進めている。一年の研究延長申請を行うことで、目標患者数に達すると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、PETおよびSWEの手法は確立しており、現在患者データを集積している。
|
Causes of Carryover |
PET検査にかかる費用が主な使用額が生じた理由である。
|