2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K16979
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
宮田 季美恵 奈良県立医科大学, 眼科, 助教 (40596748)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緑内障 / 生体リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
生体リズムと外部環境の不一致(生体リズム障害)は生活の質に直結する睡眠障害、うつ、認知機能障害などの全身疾患発症のリスクを上昇させる。光は生体リズムと外部環境を同調させるために光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)を介して生体リズムの位相を変化させている。緑内障は早期から網膜神経節細胞数が半減していることからipRGC障害による生体リズム障害が生じている可能性がある。緑内障と生体リズムの関連は小規模な先行研究で示唆されているが、客観的生体リズム指標が欠如しているものが多く、早期緑内障から関連があるかも不明である。本応募研究の目的は、地域住民を対象とした大規模前向きコホート研究の参加者に眼底検査および視野検査を含む眼科検査と多面的な生体リズム検査や疾病調査を行い、極早期・早期緑内障と生体リズム指標やその関連疾患との関連を明らかにすることである。平成29年度は目標対象者数に対して測定を実施することができ、眼底検査および視野検査を含む眼科検査などの主要項目の測定を行うことができた。また本年度に研究代表者が筆頭著者の論文が英文科学誌に採択・掲載された。この研究成果は本研究の目的である眼疾患による光受容の低下が健康に及ぼす影響を検討する上で重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度180名について眼底検査および視野検査を含む眼科検査などの主要項目の測定を行うことができた。全体としておおむね当初の計画通りに調査・測定が進展していると考えられる。また、本研究の目的を達成するために必要な複数の論文を科学誌に採択・掲載されたことは評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度同様に大規模前向きコホート研究の参加者に講演会などを行い研究への参加同意を得て、眼底検査および視野検査を含む眼科検査などの主要項目の測定を行う。また、平成29年度に測定したデータの整理を実施する。
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Causes of Carryover |
当初予定の対象者数より若干少なく残金が発生した。 次年度は当初研究計画の2年目目標対象者数を若干上方修正し、次年度に研究費繰越金を使用して実施する。
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Research Products
(6 results)