2017 Fiscal Year Research-status Report
視線の可視化による看護師と看護学生のがん患者に対するコミュニケーション技術の比較
Project/Area Number |
17K17425
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
田村 沙織 同志社女子大学, 看護学部, 助手 (50756210)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護学生 / コミュニケーション / 会話 / 視線 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、がん患者とコミュニケーケーションをとる際の看護学生、熟練看護師の視線を比較することで、看護学生と熟練看護師の視線の違いを明らかにし、看護学生を対象としたがん患者とのコミュニケーション技術教育プログラムを開発するための基礎資料を得ることを目的としている。平成29年度は、がん患者とのコミュニケーションにおけるシナリオを作成するにあたり、トリガーを設定するため文献検討を行った。医学中央雑誌Web(ver.5)で、検索式(“学生”or”看護学生”and”コミュニケーション”and”がん”)とし原著論文のみに限定し検索を行った。結果、70本であった。対象文献の選定条件は、文献の研究対象者が看護学生であること、看護学生のコミュニケーションに関する内容であり、コミュニケーションの対象が成人期から老年期のがん患者であることとした。結果、26本の文献を対象とした。対象文献より、看護学生は患者が「がん」「死ぬ」と発言した際、どのように言葉を返してよいか迷っていた。また、患者とのコミュニケーションの中で「沈黙」を有効に使うことができず、対応に困っていることが明らかになった。研究に用いる動画を作成するにあたり、「がん」「死ぬ」そして患者との間に生まれる「沈黙」をトリガーとする。 視線計測の際に使用する刺激画像を作成するにあたり、動画を試作している。動画を作成するにあたり、視線計測機器メーカ担当者に相談しながら動画作製に取り組んでいる。また、本研究の対象者に実施するアンケートにおいても修正、改善をしながら本実験に向け準備をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
看護学生ががん患者とのコミュニケーションにおいて、戸惑う場面を明らかにするための文献検討を終え、現在は次の段階である視線計測の際の刺激画像とする動画を作製中である。また、本研究対象者に実施するアンケートを作成している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、研究対象者の視線計測の際、刺激画像となる動画を作成し、アンケート内容についても完成させる。研究者所属施設の研究倫理審査委員会にて承認を受けた後、データ収集を実施する。
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Causes of Carryover |
現在、研究計画段階である。今年度、視線を計測する際の研究協力者への謝礼や必要物品の追加購入に充当する予定である。
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