2019 Fiscal Year Annual Research Report
The creation of developmental ability model usig lifehistory narratives of nursing educators
Project/Area Number |
17K17427
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Research Institution | Fukuoka jogakuin Nursing College |
Principal Investigator |
田中 千尋 福岡女学院看護大学, 看護学部, 助教 (00755952)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護教員 / 力量形成過程 / ライフヒストリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では先行研究Ⅰ~Ⅲに続き、ライフヒストリーの視点から社会的文脈や時代背景も含め看護教員はどのような経験から学び、どのように力量を形成しているのか力量形成過程を明らかにすることを目的としている。 今年度はこれまでの研究での課題であった、看護教員の教育機関や実習場面、力量形成への影響要因など特定の側面に焦点を当てた、部分的、断片的な視点から、経験や社会的背景を含めた全体的(ホリスティック)に力量形成を把握する視点に挑むことであった。昨年度に引き続き、時間を捨象して外在的に扱うことをせず、個人に経験された時間の流れを重視するアプローチについて検討を重ね文化心理学のアプローチであるTEA(Trajectory Equifinality Approach; 複線径路等至性アプローチ)に着目した。今年度はライフヒストリーの観点からTEAを用いた先行研究を整理し、一名の経験を積んだ看護教員を対象にインタビューを実施し分析後、TEM図を作成した。また専門学校に所属する教員で特に中堅期にある教員の語りに注目し、論文化を目指している。 さらにTEAを分析方法に教師の力量形成を明らかにした研究が海外の論文に散見されることから、韓国における看護教員の力量形成に関する先行研究を整理し、現地でのフィールドワークを計画している。今後さらにTEAを用いて分析を重ね、時間を捨象せず経験の多様性を描きモデルを生成していくことが課題である。社会的文脈や時代的要因も含め、個人の人生を時間とともに描く視点や、個人の経験の多様性を明らかにし、全体的(ホリスティック)に看護教員の力量形成過程を明らかにすることは、機能的側面としての力量のみでなく、人格的側面も含めた教員の力量形成過程を明らかにすることにつながると考え、本研究の独創的な点であり今後も研究を継続していく必要がある。
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Research Products
(2 results)