2021 Fiscal Year Annual Research Report
The creation of developmental ability model usig lifehistory narratives of nursing educators
Project/Area Number |
17K17427
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
田中 千尋 帝京大学, 公私立大学の部局等, 助教 (00755952)
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Project Period (FY) |
2021-03-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看護教員の力量形成 / 経験の語り / モデル生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護系大学の急増に伴い看護教員の資質が従来にも増して問われている。これまでの先行研究では、専門学校の看護教員や実習指導における教員の力量など、特定の側面に焦点を当てた、部分的、断片的な研究は多くみられるが、看護教員の経験や社会的背景を含め全体的(ホリスティック)に力量形成を明らかにしたものはみられない。そこで本研究では先行研究に続き、ライフヒストリーの視点から社会的文脈や時代背景も含め看護教員はどのような経験から学び、どのように力量を形成しているのか力量形成過程を明らかにすることを目的として研究を行い以下3つのことを明らかにした。 ①日本における看護教員の資質・力量形成に関する文献調査と今後の課題として、人格的側面も含めた力量形成に着目する重要性をふまえ新任期から連続した継続教育のしくみをどのように考え,充実させていくべきか検討していく必要性を提示した。 ②専門学校に所属する看護教員10名を対象に力量形成過程について半構造的面接を行った。その結果、教員養成課程受講を一つの契機とし、これまでの経験の意味を深く問いながら自律的に学び力量を形成していた。特に力量形成において先輩や上司というメンターの存在は大きく、職務継続に影響を及ぼしていることを明らかにした。 ③看護教員の力量形成モデルの構築を目指し、看護教員20名の語りから概念を再整理しやまだ(2020)の「対話的モデル生成」を参考にし複数の現場の特殊性を生かしながら、共通性を見出し、他の現場にも応用可能なことばで一般化していくことを目指した。本モデルは従来の枠組みには捉われない形で新たな看護教員像を創造していくために、看護教員自身にとっては、生きもののようなモデルであり、看護教員を育てる人にとってはマップのようなモデルである。本モデルは、看護教員の力量形成を発展的に生み出していく生成的な機能をもつという点で貢献できるかもしれない。
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Research Products
(6 results)