2018 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部がんサバイバーの災害に備える力を高める看護実践プログラムの開発に関する研究
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17K17436
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
今津 陽子 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60782670)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | がん看護学 / 災害看護学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は倫理審査委員会の審査に伴い、当初の計画を大幅に見直した。先行研究で被災経験が災害への備えに影響を及ぼすことが明らかとなっていることより、研究目的である頭頸部がんサバイバーの災害に備える力の構造を明らかにするため、サバイバーの中でも、より生活に支障が出やすい頭頸部がん手術を受けた患者と対象者を絞った。 研究方法としては、グループインタビューとしていたが、頭頸部がんという疾患の特性から回答しやすい方法について研究協力者と再検討し、個別でのインタビュー方法、質問紙調査項目を厳選した。QOL測定尺度を1種類と減らし、代わりに災害への備えとして備蓄や災害時対応などの項目を追加し、質問紙調査の内容を充実させた。量的データと質的データの統合については、量的データの対象者数を40名と増やし、量的データにより重みをもたせる形で統合するように計画を修正した。 変更後の計画で2019年3月までに研究代表者の所属施設及び調査実施施設の倫理審査委員会の申請を行い、承認を得ている。2019年4月より調査を開始している。 平成31年度に実施予定である、第2部看護支援プログラムの開発について、看護師が使いやすく、患者に効果的に行うことができるプログラムとなるよう助言を頂くため、がん看護専門看護師、がん看護学領域、災害看護学領域の研究者から成る災害時のがん看護の専門家チームに協力依頼を行い、実施環境を整えた。更に、専門家チーム間で災害時のがん看護実践向上を目的とした討議を行い、その一環として、外来化学療法室で勤務する看護師の災害対応力向上のための机上シミュレーション教材を作成し、第33回日本がん看護学会学術集会で発表し、雑誌「がん看護」24巻3号で紹介した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者所属施設の倫理審査の承認を得るまでに時間がかかったこと、調査実施施設の倫理審査委員会が2カ月に1回の開催であることなどから、調査開始までに当初の予定よりも時間がかかってしまっている。調査実施施設の研究責任者として、がん看護専門看護師1名の協力、調査のための研究協力者を1名確保することができており、調査開始後は順調に進んでいる。2019年度中に調査を終えることができる見通しであり、直ちに調査結果の分析、論文執筆・学会発表が実施できるように計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年4月より、研究をより推進するため研究協力者を1名確保し、調査実施体制をより強化した。分析作業を分担・協力して行う予定であるため、調査終了後は直ちに発表、論文執筆、学会発表を行うことができるよう進めている。また、第2部の看護実践プログラム作成をスムーズに進められるように、助言を頂くがん看護専門家である研究協力者を既に確保し、助言いただく予定である。
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Causes of Carryover |
研究実施施設の調整や倫理審査委員会での審査時間が長引いていたため、データ収集が開始できなかった。そのため、次年度に使用する額が発生した。2019年3月に倫理審査委員会の承認を得て2019年4月より調査を開始し、調査実施体制を強化したことにより、調査に伴う旅費や物品が当初の計画よりも大幅に増加することが想定される。そのため、2020年度への繰り越し残額は生じない見込みである。
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Research Products
(2 results)