2018 Fiscal Year Research-status Report
緩和ケアを受ける患者が大切な人へメッセージを送ることを促す看護ケアの明確化
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17K17451
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
樋勝 彩子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (30759147)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 緩和ケア / 看取り / 家族 / 思い / がん患者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、緩和ケア病棟で療養中の患者が、家族や友人などの大切な人へのメッセージを伝えることに関する看護ケアを具体的に記述し、多くの看護師が実施できるケアを提案することを目的としている。 2018年度は、インタビュー調査の準備として、死期が迫る患者のケアを担う看護師に焦点をあてて文献検討を行った。 がん緩和ケア病棟の看護師は、患者の人生に寄り添い、その人が最期まで望みをもって生きることを支えている。そのやりがいはとても大きい反面、患者の望みをかなえられなかった場合や、患者やその家族が自分の気持ちを伝えあえないまま死を迎えることになったときには、看護師としての関わり方が本当に良かったのかと自問し、ときに大きなストレスを抱えることもあることが分かった。一方、死期の迫るなかでも患者が大切な家族や友人に気持ちを伝えられた場合には、遺族のみならずケアを提供する看護師もそれをよい看取りと捉え、長期にわたって肯定的な感情を持ち続けていることががわかった。 上記の検討内容をふまえ、看護師へのインタビュー調査には、下記の点を含める。 看取りの場面で患者や家族が気持ちを伝えあうことについて、看護師は自分自身の関わり方をどのように評価してきたのか。看取りの経験は看護師自身にどのような効果をもたらしたのか。以上を記述することにより、精神的負担の大きい看取りというケアの意味を看護師がどのように見出しているのかを明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が産前産後の休暇および育児休業を取得し、研究を中断しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に研究を再開し、看護師へのインタビュー調査を実施予定。
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Causes of Carryover |
研究代表者が産前産後休暇及び育児休業を取得し、研究を中断しているため。
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