2019 Fiscal Year Research-status Report
ヨーガの介護予防効果の検証;腕時計型脈拍・加速度計による睡眠覚醒リズムに着目して
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17K17508
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐々木 晶世 横浜市立大学, 医学部, 講師 (90538018)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 介護予防 / 高齢者 / ヨーガ / 睡眠覚醒リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、これまでに収集している地域在住高齢者におけるPSで測定した睡眠・活動データと血圧、心身の健康に関する指標との関連について検討および、対象者を増やすための準備を行った。 既存の高齢者データによる分析では、研究参加への同意は51名から得られ、脱落1名と有効なPSデータのなかった5名を除外し、45名(うち女性は29名)を分析対象とした。平均年齢は73.4±4.7歳であった。高血圧と診断され降圧剤を内服している者は16名(うち女性8名)で、この16名を高血圧群とし、高血圧でない者(非高血圧群)と比較した結果、年齢、BMI、朝と夜の収縮期血圧とに有意差が認められた。 また、PSのデータを分析した結果を図2に示し、得られた睡眠・活動データを高血圧群と非高血圧群とで比較したところ、高血圧群の身体活動時間が有意に少なかった。生活の質に関しては、「体の痛み(SF8BP)」において高血圧群が非高血圧群に比べ有意に得点が低かった。 以上より、高血圧を有する高齢者は身体活動時間が少なくBMIが高かったものの、年齢が高く体に痛みがあることから、無理なく身体活動を増やす必要がある。PSによる身体活動時間は、軽いジョギング程度以上の身体負荷である。運動だけでなく、掃除、洗濯物を干す、など身体活動量の多い家事もあるため、高齢者が生活習慣を変えることは難しいが、PSで可視化して意識付けできると良いだろう。また、活動量が増えれば睡眠に影響することも考えられる。今後は対象者を増やし、身体機能など要介護状態のリスク因子などを併せて多変量解析を行っていく必要がある。 2019年度後半は、対象者を増やすために横浜市内および神奈川県内のフィールド調整を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ分析と介入研究については順調に準備を行うことができたが、実施にあたって、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、高齢者の集会等が制限されているため。
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Strategy for Future Research Activity |
感染対策を行いつつ再開準備を行うことと、対面での実施が難しいようであれば、オンラインの活用などの検討も行っていく。
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Causes of Carryover |
調査開始前に腕時計型脈拍計や血圧計等を購入予定であったが、実施が延期されたため
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