2018 Fiscal Year Research-status Report
線維芽細胞を起点とした骨代謝制御機構の解明と骨吸収性疾患治療への応用
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17K17578
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
伊藤 良平 弘前大学, 医学研究科, 助教 (20638902)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨代謝 / メカニカルストレス / 骨芽細胞 / 線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究により、メカニカルストレスに応答して起こる骨芽細胞の骨代謝関連遺伝子の変化を、伸展刺激を付与する実験系で解析した。本研究によりInsulin-Like Growth Factor-Binding Proteins(IGFBPs)がメカニカルストレス応答性の骨代謝において重要な役割を担っている可能性が示唆された。IGFBPsは数種類のサブタイプをもち、それぞれが異なった機能を担うことで骨代謝で重要なIGFの機能を調節すると考えられているが、その機能は不明な点が多い。IGFBPsがメカニカルストレスに応答して起こる骨代謝の制御にIGFBPsが非常に重要な遺伝子・タンパクであると仮説をたて、各種刺激強度で経時的なIGFBPsの変化を解析した。IGFBPsの骨代謝における機能を解明することで骨代謝関連疾患および骨吸収性疾患の治療にも応用できると考え、さらに詳細な研究を進めている。 なお、上記研究成果は筆頭著者として、英文誌Oral Science in Japan2018に論文名Chronological Changes in Gene Expression of Osteoblast Differentiation Factor and Insulin-Like Growth Factor-Binding Proteins Induced by Mechanical Stress in Osteoblast-Like Cells.として掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
IGFBPsというメカニカルストレス応答性骨代謝において重要と考えられる遺伝子を同定したが、当初の予定である線維芽細胞と骨芽細胞の共存下でのシグナルネットワークの解明には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
骨芽細胞単独の伸展刺激だけでなく、線維芽細胞と骨芽細胞の共培養下での伸展刺激によるIGFBPsの機能を解析していく。これにより骨と骨周囲の線維芽細胞のメカニカルストレス感知機能と骨代謝につながるシグナルネットワークを解明していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた骨芽細胞と線維芽細胞の共培養実験を行うに至らなかったため、次年度には共培養系実験を行うための細胞購入費、実験消耗品費に使用予定である。
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Research Products
(1 results)