2017 Fiscal Year Research-status Report
転写因子機能を有するMmp3により発現誘導される新規の癌転移マーカーの探索
Project/Area Number |
17K17895
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
奥舎 有加 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50762027)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 核内マトリックスメタロプロテアーゼ / 癌転移 / マイクロアレイ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、転写因子機能を有するMMP3(マトリックスメタロプロテアーゼ3)により発現誘導される新規の癌転移マーカーの探索である。申請者らはまず、独自に確立した転移性の異なる3種類の細胞株を用いて、網羅的遺伝子発現解析を行い,全MMP遺伝子ファミリーメンバーのmRNA発現レベルについて調べ、急速転移性細胞株LuM1においてMMP3 mRNAの発現が著しく高いことを明らかにした。さらに、LuM1が有する細胞増殖能・浸潤能・転移能をMMP3が促進していることをloss/gain of function解析両面から解明した。また腫瘍におけるMMP3の細胞内局在を調べるために共焦点顕微鏡及び免疫組織化学法を用い、LuM1皮下移植により形成された腫瘍辺縁及び間質における核内MMP3の発現を明らかにした。さらに、MMP3のタンパク質ドメインのうち、プロテアーゼ活性を持たないPEXドメインの核内局在と強制発現系における細胞増殖能・遊走能の上昇についても明らかにした。以上の結果から、がん細胞の増殖,浸潤,転移における、核内MMP3およびそのPEXドメインの重要な役割を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の実験計画は、1.MMP3ノックダウンによる細胞浸潤能、転移能の評価、2.MMP3の免疫組織染色、3.CRISPR/Cas9を用いたノックアウトおよびそれに伴 う遺伝子群の発現変動解析である。1,2は論文発表および学会発表を行っており、3についてはノックアウト細胞樹立までを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、MMP3ノックアウト細胞を用いて、LuM1が有する浸潤転移能の評価を行い、核内MMP3の重要な役割について明らかにしていく。
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[Journal Article] Organoids with cancer stem cell-like properties secrete exosomes and HSP90 in a 3D nanoenvironment2018
Author(s)
Eguchi T, Sogawa C, Okusha Y, Uchibe K, Iinuma R, Ono K, Nakano K, Murakami J, Itoh M, Arai K, Fujiwara T, Namba Y, Murata Y, Ohyama K, Shimomura M, Okamura H, Takigawa M, Nakatsura T, Kozaki KI, Okamoto K, Calderwood SK
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Journal Title
PLOS ONE
Volume: 13
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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