2019 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子機能を有するMmp3により発現誘導される新規の癌転移マーカーの探索
Project/Area Number |
17K17895
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
奥舎 有加 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50762027)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 核内マトリックスメタロプロテアーゼ / PEXドメイン / 癌の浸潤・転移マーカー / 癌間質細胞 / 腫瘍微小環境 / エクソソーム / 細胞外小胞 / マイクロアレイ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、転写因子機能を有するMMP3(マトリックスメタロプロテアーゼ3)により発現誘導される新規の癌転移マーカーの探索である。申請者らは独自の発想で、転移性の異なる3種類の細胞株を用いて網羅的遺伝子発現解析を行い,全MMP遺伝子ファミリーメンバーのmRNA発現レベルについて調べ、急速転移性細胞株LuM1においてMMP3 mRNAの発現が著しく高いことを明らかにした。さらに、LuM1が有する細胞増殖能・浸潤能・転移能をMMP3が促進していることをloss/gain of function解析両面から解明した。また、腫瘍におけるMMP3の細胞内局在を調べるために共焦点顕微鏡及び免疫組織化学法を用い、LuM1皮下移植により形成された腫瘍辺縁及び間質における核内MMP3の発現を明らかにした。さらに、MMP3のタンパク質ドメインのうち、プロテアーゼ活性を持たないPEXドメインの核内局在と強制発現系における細胞増殖能・遊走能の上昇について世界で初めて明らかにした。すなわち、がん細胞の増殖,浸潤,転移における、核内MMP3およびそのPEXドメインの新機能を明らかにした(Okusha Y, et al, J Cell Biochem. 2018)。この成果に加え、近年、癌周囲組織および遠隔臓器へ様々な影響を及ぼすことが報告されている細胞外小胞(Extracellular Vesicle, EV)についても検討し、LuM1のEV中には、高濃度のMMP3が含有されていることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] A reporter system evaluates tumorigenesis, metastasis, β-catenin/MMP regulation, and druggability.2019
Author(s)
Sogawa C, Eguchi T, Okusha Y, Ono K, Ohyama K, Iizuka M, Kawasaki R, Hamada Y, Takigawa M, Sogawa N, Okamoto K, Kozaki KI.
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Journal Title
Tissue Eng Part A.
Volume: 348
Pages: 1
DOI
Peer Reviewed
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