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2017 Fiscal Year Research-status Report

細胞膜透過ペプチドによる舌癌を標的とした新規治療戦略の開発

Research Project

Project/Area Number 17K17969
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

圓谷 智之  琉球大学, 医学部, 委託非常勤講師 (30745279)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords細胞透過性ペプチド / CPP / 舌癌 / 口腔癌 / DDS
Outline of Annual Research Achievements

細胞膜不透過性の分子を細胞内に導入する方法として、細胞透過性ペプチド(Cell Penetrate Peptide:CPP)の開発が進められている。CPPを任意のタンパクやペプチド等と結合させることにより、それら結合物質を容易に細胞内に導入することができる。近年では10 個前後の塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン)を基本としたペプチドが導入効率や副作用の面から研究の対象とされており、我々のグループではこれまでに9個のアルギニンより構成されるペプチド(9R-ペプチド)を用いて細胞内への導入が困難な巨大タンパクの細胞内導入に成功している。しかしながら9R-ペプチドはあらゆる細胞に極めて効率よく導入されるため、特定の病巣へのドラッグデリバリーには不向きであった。
頭頸部に発生する癌のうち、口腔領域に発生する癌は全体の約40%を占め、このうちの約60%が舌癌である。舌癌の治療には 外科的切除が必須であるが、舌の切除後には発音や摂食、顔貌への変化を与える。そのため、不要な拡大切除や予防切除を避けるための正確な病巣範囲の特定法や新たな治療法の開発が切望されている。本研究では、外科的切除範囲の縮小が望まれる舌癌に選択的透過性をもつペプチドを創出し、生体腫瘍イメージングおよびドラッグデリバリーによる制ガン医療技術の治療戦略を開発することを目的としている。
本年度は新規CPPの候補配列を絞り込むための二次スクリーニングまで研究を進められたが、一次スクリーニングを肯定する結果を得られなかったため実験系の見直しを迫られた。並行して行ったモデルマウスの作成については、舌癌のみならず歯肉癌など数種類の癌細胞を免疫不全マウスに生着させることに成功している。
今後はペプチド配列の設計から刷新し、新たな候補配列を検索することを目的として研究を継続する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

舌癌を標的とする細胞侵入性ペプチドのスクリーニングを行ったが、2次スクリーニングの時点で1次スクリーニングの結果を肯定する結果が認めらなかったため実験系の見直しを迫られた。
スクリーニング法をmRNAディスプレイ法からファージディスプレイ法に変更し、標的とする細胞を舌癌のみならず歯肉癌まで拡大したため扱うデータ数の増大を認め、当初計画に対し結果の獲得に遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

スクリーニング法をmRNAディスプレイ法からファージディスプレイ法に変更し、標的とする細胞を舌癌のみならず歯肉癌まで拡大。
今後は実験により得られた候補CPPにFITCを融合し、舌癌・歯肉癌細胞株に添加する。FITC融合CPPの侵入効率を蛍光顕微鏡を用いて観察し、蛍光強度の定量により導入効率を解析する。また、本研究におけるCPPは舌癌への特異的侵入が要求されるため、コントロールとしてマウスのp rimary cultureより得られたMEF、Hippocampal neuron等の細胞でも同様の実験を行う。第2次スクリーニングにより候補CPPを3種以下まで絞り込む予定である。

Causes of Carryover

(理由)
研究が当初予定よりも進まなかったため、研究にかかる費用の一部が使用されずにいる。
(使用計画)
当該年度中に予定されていた実験を速やかに遂行し、次年度以降の研究も当初の計画通り行っていく予定である。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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