2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K18140
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
小林 佳弘 東京電機大学, 工学部, 准教授 (00550576)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | PM / 凝集促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
・実験装置製作(ボイラおよび流動管の制作) 水蒸気流量および冷却温度の調整が可能な試験装置を作成した.これは定常火炎からの燃焼ガスを含むPM流にボイラからの水蒸気流を混合させ,十分に混合した後に任意の温度にまで冷却することのできる流動管である.また,水蒸気を混入させる位置を任意に変更できるようにもなっている. ・様々な水蒸気流量混入条件におけるPMに取り込まれる水分量の測定 拡散火炎から排出されたPMに様々な流量における水蒸気流を混入し,十分に混合させ,冷却させた後の粒子を流路中に設置したガラス濾紙によって捕集しPM測定と水分測定を行った.その結果から,水蒸気の混入流量とPM中の水分量の関係についておおむね把握することができた. ・様々な水蒸気流量混入条件におけるPM特性(粒径分布)への影響 本学備品であるLPI(Low Pressure Impactor)によってPMおよび混合後のPMの粒径分布測定を行った.その結果,火炎から大きく離れた位置で燃焼ガスを含むPMに対し水蒸気を混入させ冷却を行った場合,水蒸気を混入させていないPMに比べ小粒径PM(100nm以下の粒子)が減少し大粒径PM(100nm~10μm程度の粒子)が増加するといった結果が得られ,このことから水蒸気混入かつ冷却によって凝集を促進させることが明らかになった.しかしながら,火炎先端に直接水蒸気を混入させた場合,必ずしも上述した結果とはならない場合があった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り試験装置の作成を行い,予定通りの実験を実施することができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
・火炎先端に直接水蒸気混入を行う場合の混合粒子計測 昨年度実施した研究を継続し,火炎先端に直接水蒸気を混入させた場合における混合粒子の粒径分布計測を行い,水蒸気流量とPM特性の関係を明らかにする. ・未燃成分の測定 種々の条件による混合粒子の燃焼ガス由来の未燃成分等の付着などの調査を行う.具体的にはフィルタ重量法によって捕集された粒子を加熱処理し熱分解特性を調査することで付着未燃成分の推定を行う. ・Soot真密度の測定 種々の条件におけるPM について,未燃成分等を揮発処理したDry-sootの真密度の測定を行う.
|
Causes of Carryover |
理由について:当初の予定よりも安い価格で消耗品を購入できたため。 使用計画:フィルタ等の消耗品を多く購入する。
|