2018 Fiscal Year Research-status Report
Empirical research on Unemployed Youth Supporter
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17K18151
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
小川 祐喜子 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (60459831)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 若年無業者支援者 / 内容分析 / 地域若者サポートステーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現在、厚生労働省がNPOなどに委託している「地域若者サポートステーション」(以下「サポステ」と表記)を中心に、現在の日本社会における若年無業者支援者の実態を明らかにするものである。2018年度に実施した内容は、「朝日新聞」、「毎日新聞」、「読売新聞」を対象とした「内容分析」である。当初の予定よりも研究スケジュールが遅れていたこともあり、分析対象期間を2018年12月31日までに引き延ばし約2,000記事を研究対象とした。分析内容は、「若者の報道表現」、「登場人物」、「登場期間」、「記事内容」、「サポステに関する記事内容」と「サポステ」以外は、広い枠組みでコードを作成した。 また、支援者を招いて「若年無業者の現状~支援者はどこに向かうのか~」をテーマに研究会を開催した。日本の若者支援の現状は、①社会貢献が出来ていないNPO団体に資金が流れる仕組みであること、②NPO業界は、結婚や出産時期になると団体を離れてしまうシステムが構築されていること。③また乖離や障害などで就労につけない若者がいるにもかかわらず、支援事業の多くが、ソーシャルインパクト評価でしか評価されない仕組みであることなど、支援しやすい若者にしか支援が届いていないことなどが明らかとなった。この現状は、一部の支援者者しか気づいていない支援現場の現状であり、可視化されていない若年無業者支援の課題といえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究が計画よりも遅れている理由は、分析対象記事が多かったことから、コード・ブックとルール・ブックの作成、およびコーディング作業に時間がかかってしまったからである。
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Strategy for Future Research Activity |
大幅に遅れているが、内容分析の結果を踏まえ、今年度は支援者を対象とした定量調査を実施する。有効数のことも考えスムーズに調査が進行するように、事前に支援者から支援現場のスケジュールなどを確認するなど工夫して調査を実施したいと考えている。
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Causes of Carryover |
「内容分析」の進行に遅れが出たため、人件費およびその他(業務委託費)に計上していた予算が執行できなかったため。
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