2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on field museum management for sustainable development of Uzbekistan World Heritage Khiva
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17K18514
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Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
南 博史 京都外国語大学, 国際貢献学部, 教授 (00124321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 暁 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (00625113)
堀川 徹 京都外国語大学, 国際言語平和研究所, PAX MUNDI 特別研究員 (60108967)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 世界遺産と博物館都市 / 水問題 / 土製建造物保存修復 / 総合政策科学 / 文化財ガバナンス / 住民主体 / 持続可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、引き続き現地の展示環境に関するモニターリングを実施することと、イチャンカラの博物館都市に居住する住民との意見交換会を行うことによって、研究の総括に繋げていく予定であった。これに応じて8月と2月の2回にわたって現地調査を実施した。 8月の調査ではイチャンカラ博物館保護区の館長退任により代理を務めておられたカミルジャン・フダイベルガノフ研究員と博物館保護区内における建造物ならびに展示に関して現状と課題を聞き取った。その結果、近年イチャンカラ博物館保護区内において井戸水の低下が認められるということであった。これは先の建造物調査で視認していた建造物の基礎に水の影響(建造物の膨張、塩基の表出)があることと矛盾する現象である。つまりイチャンカラ住民にとって重要な井戸水の水位低下の原因と、歴史的建造物に与える水の出どころの究明が、イチャンカラ博物館保護区の持続可能性に重要、かつ喫緊の課題になると判断した。また、研究員からはイチャンカラは2000年前から「水」と深い繋がりがあり、歴史的な研究が必要であると指摘を受けた。 これを受け1月東京外国語大学で開催された国際シンポジウム「中央アジアの歴史と現在、そして未来」では、招聘されたカミルジャン・フダイベルガノフ研究員の発表を受け、この新たな研究課題「総合政策科学研究によるウズベキスタン世界遺産ヒヴァと住民の『水』問題解決への挑戦」を発表した。したがって2月の現地調査では、新しい研究テーマについて情報を集めることを重点に調査を実施した。 また、予定していた住民との意見交換会も新しい取り組みが必要という新館長とカミルジャン・フダイベルガノフ研究員の判断により、博物館館員と博物館に関わる住民代表を交えた国際フォーラムが設定され、この新しい課題に向けた発表を行うとともにこの解決に向けて意見交換を行った。
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Remarks |
国際文化資料館HPの中のブログで適宜調査の現状などを公開している。
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Research Products
(3 results)