2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of a novel high efficiency gene delivery method using microprojectile bombardment
Project/Area Number |
17K19223
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
尾形 信一 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (00314542)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
Keywords | ファージディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はファージディスプレイ法によるDNA結合性ペプチドの探索方法の構築を試みた。具体的には、プラスミドDNA溶液をマルチウエルプレートに添加し、プレート壁面にDNAを吸着させた。その後、ライブラリーのファージ粒子溶液を添加しプレート壁面に吸着させたDNAとライブラリーのファージ粒子の結合を試みた。添加したファージ粒子の中で、DNAに結合しなかったファージ粒子を除去するために、洗浄バッファーによる洗浄操作を行った。洗浄操作の後、DNAに結合したファージ粒子を遊離させるためにpHを低下した酸性の遊離バッファーによって溶出を試みた。溶出したファージ溶液を使って大腸菌に感染させ、選抜されたファージクローンの選抜と増幅を試みた。しかし、ファージを大腸菌に感染させた際に生じるプラークの出現を認めることができなかった。すなわち、上記方法によってDNA結合性のファージクローンを選抜することができなかった。この原因として、1)マルチウエルプレートに吸着したDNA量が充分ではなかった、2)ファージ粒子の結合の際の各種条件(温度、結合バッファー中の塩濃度・界面活性剤の濃度、結合時間など)が適切ではなかった。3)洗浄過程の各種条件(温度、洗浄バッファー中の塩濃度・界面活性剤の濃度、洗浄の回数など)が適切ではなかった。4)DNAに結合したファージ粒子の遊離条件(温度、遊離バッファーの塩濃度、遊離バッファーのpHの条件など)が適切ではなかった、の4点が主要な原因と考えられた。今後は、上記種々条件を最適化し、DNA結合性ペプチドを提示しているファージクローンの単離を目指す。
|