2017 Fiscal Year Research-status Report
iPS-derived differentiation-related tumor models and multi-omics analysis
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17K19623
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Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
上條 岳彦 埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 所長 (90262708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 美紀 埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 研究員 (20311384)
杉野 隆一 埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 研究員 (90749516)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 神経芽腫 / エピゲノム / 発がんモデル / iPS |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに正常人からのiPSをiPS研究所から3株、Li-Fraumeni症候群(LFS)の患者由来iPSをiPS研究所から1株入手し、iPSとしての培養保存、このiPSからNeural crest細胞(Neural Crest Cell: NCC)への分化はPlosOne; DOI:10.1371/journal.pone.0112291に基づき、マトリゲルコート培養皿にてFeeder Free mTeSR1培地2日+CDM+SB+CHIR培地7日間で誘導し、p75high細胞をソーティングして、>90%以上の陽性率を得た。これらのiPS/NCCペアのうち1ペアはトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを行い解析中である。残り3ペアのトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを実施中である。 iPSに対してMYCN遺伝子をトランスポゾンに導入し、誘導を行った。MYCN発現は確認できたが、悪性形質転換は得られなかった。そこで誘導したNCCに対してがん遺伝子MYCNを導入すると多数の悪性形質転換クローンを得ることができた。これらのクローンは足場非依存性増殖が可能であり、NCC細胞培養で必要であったフィブロネクチンに非依存になった。また、これらのクローンでのMYCN遺伝子高発現をRT-PCRおよびウェスタンブロッティングで確認した。これまで報告が無かった多能性幹細胞由来の正常細胞をMYCNで形質転換した神経芽腫モデルが得られたと考えられる。現在、p75レセプター、GD2、CD24,CD140b等の表面マーカー蛋白をFACS解析中である。また、免疫不全マウスにてXenograft形成を施行中である。これらのクローンのトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを実施し、MYCNによる神経芽腫発がんのエピゲノム機構を明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに正常人からのiPSをiPS研究所から3株、Li-Fraumeni症候群(LFS)の患者由来iPSをiPS研究所から1株入手し、iPSとしての培養保存、このiPSからNeural crest細胞の分化に成功した。マルチオミックス解析を2018年度に実施する。 大きな課題であった多能性幹細胞由来の正常細胞をMYCNで形質転換した神経芽腫モデルが得られたと考えられる。これによって発生過程を考量した神経芽腫発がん機構の解析が可能になり、これらの形質転換クローンのマルチオミックス解析が可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
iPS/NCCペアのうち残り3ペアのトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを行い解析する。これらのマルチオミックス解析によって、神経芽腫発がん母地と考えられるNCC細胞分化のメカニズムについてエピゲノム機構を明らかにし、報告する方針である。 さらに神経芽腫モデルMYCN形質転換クローンを多数得ることができ、これらのクローンのトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを実施し、MYCNによる神経芽腫発がんのエピゲノム機構を今年度明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
マルチオミックス解析の一部を次年度増加することとしたため、必要な経費を繰り越したことによる。次年度に発現マイクロアレイ用品、メチロームアレイ用品、ChIPseq用品を発注するための物になる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] EZH2 regulates neuroblastoma cell differentiation via NTRK1 promoter epigenetic modifications2018
Author(s)
Zhenghao Li, Hisanori Takenobu, Amallia Nuggetsiana Setyawati, Nobuhiro Akita, Masayuki Haruta, Shunpei Satoh, Yoshitaka Shinno, Koji Chikaraishi, Kyosuke Mukae, Jesmin Akter, Ryuichi P. Sugino, Atsuko Nakazawa, Akira Nakagawara, Hiroyuki Aburatani, Miki Ohira, Takehiko Kamijo
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Journal Title
ONCOGENE
Volume: 37
Pages: 2714-2727
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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