2017 Fiscal Year Research-status Report
HLA-omics-based pharmacogenomics for adverse drug reactions in genome cohort studies
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17K19804
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
細道 一善 金沢大学, 医学系, 准教授 (50420948)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | HLA / 薬剤副作用 / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間内に目指すゴールは薬剤副作用予防診断システムの構築である。薬剤副作用についてはSuper-CYP等のデータベースが既に充実しているが、複雑さ故に薬剤副作用の発症メカニズムの解明は、生活環境情報も含めた網羅的な生体分子情報との統合解析(オミックス解析)が必要とされる。この多様な薬剤代謝とその結果としての作用と副作用の理解をNGSと情報解析から解き明かすことを目指す。申請者はこれまでにNGSを用いたHLA領域ならびにHLA遺伝子の解析手法を開発してきた(Hosomichi et al. BMC Genomics 2014, Hosomichi et al. BMC Genomics 2013)。また、そのHLAを中心としたメカニズムの解明にHLA-omicsと命名したHLAの統合解析を提案している(Hosomichi et al. 2015. J Hum Genet)。本申請では強い遺伝要因となるHLA領域におけるゲノム、遺伝子発現、転写調節、エピジェネティクスを網羅的・統合的に解析(HLA-seq)し、これを軸とした薬剤副作用の理解を目指している。すなわち、HLA遺伝子群の動態に加えて、HLAを中心とした免疫系のパスウェイの網羅的なRNA-seq、T細胞受容体(TCR)のレパトアやKIRによるNK細胞の活性(Immuno-seq)ならびにこの免疫系の抗原提示における薬剤代謝関連遺伝子群の関わり(ADME-seq)をRNA-seqにより検証する。さらに、HLA-seqを軸として、Immuno-seqおよびADME-seqを合わせた統合的、包括的な解析(HLA-omics)を実施し、薬剤発症機序の解明を目指すと共に、新規診断マーカーを検索し、HLA-omicsに基づく薬剤副作用予防診断システムを目指した臨床診断のためのデータベース化をすすめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでゲノム解析について同意が得られている957名について、HLA遺伝子ならびに非HLA遺伝子(HLA-A、HLA-B、HLA-C、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DOB、HLA-DPA1、HLA-DPB1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRA、HLA-DRB1、HLA-DRB2、HLA-DRB3、HLA-DRB4、HLA-DRB5、HLA-DRB6、HLA-DRB7、HLA-DRB8、HLA-DRB9、HLA-E、HLA-F、HLA-G、HLA-H、HLA-J、HLA-K、HLA-L、HLA-V、MICA、MICB、TAP1およびTAP2)、さらに、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)膜上に存在し、HLAをリガンドとしてNK細胞の活性型と抑制型を規定するキラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)遺伝子(KIR3DL3、KIR2DS2、KIR2DL2、KIR2DL3、KIR2DL5B、KIR2DS3、KIR2DP1、KIR2DL1、KIR3DP1、KIR2DL4、KIR3DL1、KIR3DS1、KIR2DL5A、KIR2DS5、KIR2DS1、KIR2DS4およびKIR3DL2) の次世代シーケンサー(NGS)による解析を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きNGSを駆使した解析からゲノム多型やメチル化と遺伝子発現の関連、薬剤副作用と関連を精査する。さらに得られた知見をコホートサンプルの情報に追加し、薬剤副作用-遺伝子多型の関連情報を追加、検索可能な形で薬剤副作用データベース構築を目指す。薬剤副作用において何がどう関与しているのか、を解き明かすためのデータセットを構築する。
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Causes of Carryover |
2017年12月および2018年1月に実施した健診受診者の230検体については解析を次年度に実施することとしたため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Multiple common and rare variants of ABCG2 cause gout2017
Author(s)
Higashino Toshihide、Takada Tappei、Nakaoka Hirofumi、Toyoda Yu、Stiburkova Blanka、Miyata Hiroshi、Ikebuchi Yuki、Nakashima Hiroshi、Shimizu Seiko、Kawaguchi Makoto、Sakiyama Masayuki、Nakayama Akiyoshi、Akashi Airi、Tanahashi Yuki、Kawamura Yusuke、Nakamura Takahiro、Wakai Kenji、Hosomichi Kazuyoshi 他
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Journal Title
RMD Open
Volume: 3
Pages: e000464~e000464
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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