2018 Fiscal Year Research-status Report
Integrated multimodal imaging of brain and muscle activities with PET/MR
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17K20083
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田代 学 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00333477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 敏彦 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (00229048)
久保 均 福島県立医科大学, 新医療系学部設立準備室, 教授 (00325292)
伊藤 浩 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20360357)
渡部 浩司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (40280820)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | PET/MR / 骨格筋活動 / 前腕 / 手部 / ブドウ糖代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、2018年3月に東北大学病院臨床研究倫理委員会の承認を得ることができた。研究実施場所である協力機関の福島県立医科大学の倫理委員会の審査も2018年4月に開始され、最終的な実施承認を2018年7月に得ることができた。それと並行して、同大先端臨床研究センターの施設使用申請を行い、承認された。 その後、合計10名の健常被験者を対象として臨床測定を行った。6名の健常被験者を対象として、書字課題の負荷による右前腕および手部の筋活動をFDG-PET/MR装置で測定した。そして、台湾成功大学の協力により、付随データとして書字課題遂行時の指圧力の時間的変化を測定した。加えて、電気通信大学の協力により、書字課題遂行時の代表的な筋の筋電図も測定した。10名のうち4名の健常被験者を対象として、指タッピング課題負荷による右前腕および手部の筋活動をPET/MR装置で測定・画像化し、指圧力および筋電図の測定も行った。 上記の測定の結果、PET/MR装置の空間分解能が理想的とはいえないものの、前腕および手部の各筋の活動を画像化できることが確認できた。また、FDG-PET/MRの画像データでは、書字課題負荷時と指タッピング課題時では筋活動マッピング画像上の筋活動パターンが異なっており、主として活動する筋のパターンが異なっていることが初めて視覚的に確認された。そして、その結果は、指圧力データおよび筋電図データとも矛盾しない結果であることが確認された。 今後は、PET/MRの「PET画像とMRI画像の位置合わせの必要がない」という利点を最大限に生かして、より精密なデータ解析を進める。考察においては、より基本的な動作である指タッピング課題条件のデータを比較対照とみなし、書字課題遂行時の筋活動の特徴を明確にすることを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究においては、データ収集の完了後、一部のデータを、台湾成功大学と共有することになったが、その倫理審査に予想以上の時間がかかってしまった。すでに承認が得られており、今後の共同作業の手順等に関して打ち合わせをする時期を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、PET/MRの利点である「PET画像とMRI画像の位置合わせの必要がない」点を最大限に生かして、より精密なデータ解析を進める。考察においては、より基本的な動作である指タッピング課題のデータを比較対照とみなし、書字課題遂行時の筋活動の特徴を明確にすることを目指す。 加えて、本研究のもう一つのプロジェクトであるPET/MR装置を用いた「PETデータとMRSデータの融合研究」については、現在、東北大学病院倫理委員会において審査中であり、承認され次第、福島県立医科大学の倫理委員会の審査も受けて、速やかに測定を開始する予定である。 この追加研究では、健常男性を対象として、FDGをトレーサーとしたPET測定を行い、安静時と運動時の大腿・下腿部骨格筋および脳のブドウ糖代謝を測定することである。加えて、MR装置を用いてPET測定と同時にMRS測定を行い、筋組織中のカルノシン濃度を推定し、そのデータから速筋と遅筋の割合を推定して筋組成の評価を行う。PETとMRSの情報を組み合わせて、筋組成とブドウ糖代謝の関係性を明らかにすることを目指す。さらに、脳においても既知の種々の代謝物濃度の測定を安静時と運動時とで行い、運動にともなう脳内代謝物変化とブドウ糖消費の変化との関係性を明らかにする。 そして、上記の筋組成とブドウ糖消費の関係を、①運動習慣のない若年者、②運動習慣のある若年者、③運動習慣のある高齢者、④運動習慣のない高齢者で比較することを最終的な目標とする。本研究のデータから、高齢者における運動と健康づくりに関係する考察を行うことを目指す。
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Causes of Carryover |
諸状況により、課題実施の順序が変わったため、次年度使用額が生じた。
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[Journal Article] Neuroimaging-pathological correlations of [(18)F]THK5351 PET in progressive supranuclear palsy.2018
Author(s)
Ishiki A, Harada R, Kai H, Sato N, Totsune T, Tomita N, Watanuki S, Hiraoka K, Ishikawa Y, Funaki Y, Iwata R, Furumoto S, Tashiro M, Sasano H, Kitamoto T, Kudo Y, Yanai K, Furukawa K, Okamura N, Arai H.
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Journal Title
Acta Neuropathol Commun.
Volume: 6
Pages: 53
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] The recognition of small skeletal muscles: Pilot studies using PET/CT, PEM and PET/MR with 18F-FDG2018
Author(s)
Yu-Chen Lin, Fumihiko Sato, Xudong Duan, Hitoshi Kubo, Taisei Konno, Katsuhiko Shibuya, Toshie Sugai, Ayaka Nemoto, Chieh-Hsiang Hsu, Soichi Ando, Hiroshi Itoh, Li-Chieh Kuo, Masatoshi Itoh, Manabu Tashiro
Organizer
日本核医学会北日本地方会