2018 Fiscal Year Research-status Report
Thermal response and visible light photocatalytic reactivity of He induced nanostructure tungsten
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17KK0132
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 信 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (00455297)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 共堆積 / ヘリウム / ナノ構造 / タングステン / 鉄酸化物 / 光触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高密度定常及びパルスプラズマ生成が可能なプラズマ装置MAGNUM-PSI(オランダ,DIFFER研究所)においてタングステンへのヘリウム照射プラズマ照射実験を実施した。試料にバイアスをかけ,その電位を-12~-55Vまで変化させながらヘリウム照射を実施した。試料表面温度は1100 K程度で実施し,照射後の試料を電子顕微鏡を用いた観察を実施した。試料バイアスが高いときには(-12V),表面に突起状のナノ構造ができる程度であったが,-22 Vになると,材料周辺部が黒色化しナノ構造化が起こり始めた。-45V程度までは中心部では損耗,周辺部でナノ構造化が起こっている状況であった。試料バイアスを-50 Vまで負に深くバイアスした場合にも,プラズマ中心部では損耗が起こり,周辺部では不均一なナノ構造が形成された。この結果は,通常のナノ構造形成の様子とは異なり,特に中心部では予想と異なる結果となった。中心部で起こった損耗,再堆積し不均一なナノ構造を形成したのではないかと推測された。 酸化鉄薄膜の光触媒向上のための実験を行った。ITO基盤上に鉄の薄膜を形成し,その薄膜への日本で所有する直線型装置NAGDIS-IIでヘリウム照射を実施したところ表面構造変化がナノスケールで起こった。さらに,ヘリウムプラズマ中でITO基板上に薄膜堆積を実施したところ,凹凸のある薄膜が形成された。ヘリウム照射を行った薄膜を用いて,電気化学特性評価を行った。その結果,ヘリウムプラズマ照射を行った試料上では,光電流の増加がみられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヘリウムプラズマの照射実験及び光触媒実験の準備を行い,実験を開始し初期結果を得始めた。
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Strategy for Future Research Activity |
MAGNUM-PSIでの照射実験を進める。試料温度を上昇させ,周辺部でも十分に1000Kを超える状況でヘリウムプラズマ照射を行うとともに,スパッタリングを起こす追加試料を導入し,共堆積実験を実施する。光触媒実験に関しては,異なる膜厚や,ヘリウム照射条件で作製した材料を用いて,光電流の計測を実施する。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Influence of heavier impurity deposition on Cr sputtering under He plasma exposure in multiple linear plasma devices2018
Author(s)
D.Nishijima, A.Kreter, R.P.Doerner, M.J.Baldwin, D.Borodin, A.Eksaeva, D.Hwangbo, S.Kajita, M.Miyamoto, N.Ohno, A.Pospieszczyk, M.Rasinski, T.Schlummer, A.Terra,
Organizer
PSI2018
Int'l Joint Research
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