2019 Fiscal Year Annual Research Report
Interdisciplinary study on cultural-evolutional bases of conflict and cooperation
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17KT0001
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大平 英樹 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90221837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我 亨 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00263062)
竹澤 正哲 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (10583742)
鈴木 麗璽 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (20362296)
松本 晶子 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (80369206)
犬飼 佳吾 明治学院大学, 経済学部, 准教授 (80706945)
坂川 直也 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携研究員 (50849619)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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Keywords | 集団間葛藤 / 協力 / 進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人間の協力性が成立する要件について、進化学で影響力を持つ文化的集団淘汰 仮説を批判的に検討することで仮説群を抽出し、それを心理学、認知神経科学、生物人類 学、構成論的アプローチなどの多様な方法により検証することを目指した。具体的には、人間の協力性が成立するために集団間の葛藤が必須であるのか否か、もし必須でないとすればどのような要件が満たされれば協力性が成立するのかを、経済的交渉ゲームを用いて脳と身体のメカニズムを検討する実験的研究、サバンナヒヒの観察を行うフィールド研究、数理モデルに基づくコンピュータ・シミュレーションを行う構成論的アプローチにより、統合的に検討することを目的としていた。 最終年度である2019年度は、昨年度までの成果に基づき次のような研究を行った。1)実験的研究では、集団間社会ジレンマ課題により集団内協力と集団間葛藤を分離して測定し、その神経基盤を脳内の神経伝達物質を測定できるMRSと、脳内の大規模な神経ネットワークの機能を測定できる安静時fMRIにより検討した。また、社会規範の遵守と逸脱を強化学習モデルを用いた計算論的モデルにより表現し、その理論的検討を行った。2)フィールド研究では、複数のヒヒの群れの個体にGPSを装着し、その移動を測定することにより、集団間の協力と葛藤の動態を実証的に検討した。3)構成論的アプローチでは、社会的ジレンマの計算を行うエージェントを多数実装したモデルを作成し、その動態を検討した。また、ヒト被験者に同様な実験を施行しシミュレーションの妥当性を検討する試みを行った。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Costly group apology communicates a group’s sincere “intention.”2020
Author(s)
Ohtsubo, Y., Matsunaga, M., Himichi, T., Suzuki, K., Shibata, E., Hori, R., Umemura, T., & Ohira, H.
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Journal Title
Social Neuroscience
Volume: 15
Pages: 244-254
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Can morality be ascribed to robot?2019
Author(s)
Nagataki, S., Ohira, H., Kashiwabata, T., Konno, T., Hashimoto, T., Miura, T., Shibata, M., & Kubota, S.
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Journal Title
Proceedings of the XX International Conference on Human Computer Interaction
Volume: 44
Pages: 1-4
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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