2019 Fiscal Year Research-status Report
"Emotional Communities" in the Age of Globalization
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17KT0031
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
伊東 剛史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10611080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 明子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (20636211)
小田原 琳 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70466910)
Porter John 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 講師 (30572614)
鈴木 健太 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (00749062)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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Keywords | 感情史 / グローバル・スタディーズ / 境界域 / 共感 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目にあたる2019年度は、各メンバーがそれまでの史料調査に基づく研究成果をまとめていく一方、それを共同研究としての成果に結びつけることを目的とし、以下の研究会を開催した。第6回研究会(4月21日)館「人道アクターの救済対象者への眼差し―第一次世界大戦後の捕虜帰還事業における赤十字国際委員会中東欧調査団を例に」;伊東「テキストマイニングと史料分析」。第7回研究会(6月23日)"What is the history of emotions?"翻訳企画に関する研究会と打ち合わせ。第8回研究会(10月5日)ポーター「身分制解体期における地域社会と集団感情―浅草新町の再編過程を事例に」;伊東 「命名の栄誉―20世紀初頭の新種記載をめぐる「感情の共同体」」。第9回研究会(1月11日)香港ワークショップに向けた事前討論会:小田原”A difficulty in remembering the 'innocent' dead: a mass killing at Fosse Ardeatine and Italy's post-war national identity”;館”Cooperation and competition between the League of Nations and the Red Cross movement in their first humanitarian activities in the post-war world”;伊東”The honor of naming a new species: zoological researchers and collectors in the early twentieth century". なお、翻訳企画に関しては、年度内に下訳が完成した。今後、完成稿を提出し、年度内に刊行予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各メンバーがそれぞれの分担の研究を着実に進行させることができた。共同研究の成果としての翻訳企画も無事に進めることもできた。一方、年度当初は2019年9月に香港城市大学においてワークショップを開催し、本プロジェクトから国際共同研究への展開を探る予定だったが、いわゆる逃亡犯条例改正案をめぐる混乱のため3月へのワークショップ延期を余技なくされ、さらにその後のcovid-19の流行により、翌年度へと再延期となった。同様に、3月実施予定の大阪での「都市の感情史」フィールドワークも延期となった。そのため、研究の進捗に対して国際的なフィードバックを得る機会を設けられず、また新たな展開の機会を逸したが、研究そのものは予定通りに確実に進展いている。状況が好転すれば、ワークショップやフィールドワークの実施に移れるよう準備している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度が本共同研究の最終年度にあたるため、各メンバーは個々のケーススタディを完成させる一方、共同研究としての成果をまとめることに重点を置く。前者のために、補完的な史料調査が必要であれば、それを実施する。後者としては、昨年度延期した香港でのワークショップ開催が可能であれば、それを行う。これについては、香港をフィールドとする倉田が中心となり、情勢を見極める。実施が困難な場合には、代替として年度末に国内でシンポジウムを行うことを検討する。
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Causes of Carryover |
年度内に開催を計画していた香港での国際ワークショップと大阪でのフィールドワークが中止となったため、旅費など計上していた関連予算の執行がなくなり次年度使用額が生じた。ワークショップが2020年度に延期となったため、2020年度に使用する計画である。
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Research Products
(51 results)