2019 Fiscal Year Research-status Report
Nano Eruptionの解明と制御によるDDS治療戦略
Project/Area Number |
17KT0048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 有 東京大学, 医学部, 講師 (80548553)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2021-03-31
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Keywords | 生体イメージング / ナノテクノロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
DDSが腫瘍血管のところどころで水道管破裂のような噴出が起こる、過去に報告のない現象を発見した(Nature Nanotechnology, 2016)。腫瘍血管に一時的な破綻が生じ、そこから急速に高分子ナノDDSが噴出し、その後徐々に腫瘍組織に拡散する様子が判る。申請者はこれを「nano eruption」と命名し解析を進めている。本研究は申請者が発見したnano eruptionという現象を詳細に調べ、癌の病態進行との関連およびメカニズムを解明し、これを人為的に制御して抗癌治療に 応用することを目的とする。研究計画に基づき、2017年度は①高分子ナノDDSを用いた腫瘍内動態の観察、⑤Nano eruptionの画像解析、の2項目を進めた。2018年度は③末梢血圧・血流速度とnano eruption、④低酸素領域、細胞増殖、遊走能とnano eruptionとの相関、の2項目を進めた。2019年度は⑤画像解析を進めた。研究の過程で、nanoeruption発生直前に近傍の血管内腔に高輝度vesicleが発生するという現象を発見したため、これも別途研究計画を立てている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年6月に医局・研究室がクリニカルリサーチセンターに移動した。実験室は速やかに立ち上がったが、地下の共通動物飼育室の運用開始が遅れ、動物飼育開始が2016年10月までずれ込んだ(本申請の採択は2016年7月)。稼働6ヶ月後の2017年4月に共通動物飼育室のモニタリングでマウス肝炎ウイルスが検出された。申請者のマウスは別室で飼育されていたが、結局全飼育動物の殺処分・消毒ということになり、このため2018年4月再稼働まで地下動物飼育室の利用が不可能となった。本研究は生体イメージングを主体とするため、マウスが飼育出来ないと全く研究が進まない。2017年9月から他研究室の動物飼育室の一部をお借りして実験を再開することが出来た。研究再開後は問題なく研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
計画の変更はない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] In vivo rendezvous of small nucleic acid drugs with charge-matched block catiomers to target cancers2019
Author(s)
Watanabe, S, Hayashi K, Toh K, Kim HJ, Liu X, Chaya H, Fukushima S, Katsushima K, Kondo Y, Uchida S, Ogura S, Nomoto T, Takemoto H, Cabral H, Kinoh H, Tanaka HY, Kano MR, Matsumoto Y, Fukuhara H, Uchida S, Nangaku M, Osada K, Nishiyama N, Miyata K, Kataoka K
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 10
Pages: 1894
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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