2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタボローム解析のための計測技術開発とそれを用いた代謝経路推定
Project/Area Number |
18016028
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
冨田 勝 Keio University, 環境情報学部, 教授 (60227626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 孝明 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80026559)
曽我 朋義 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (60338217)
金井 昭夫 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (60260329)
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Keywords | システムバイオロジー / メタボローム / 質量分析計 |
Research Abstract |
CE-TOFMSで計測した2群間のデータから、バイオマーカの候補になり得る顕著な差を検出するメタボローム・ディファレンシャルディスプレイ(2006年度の研究成果)を改良し、大量のデータを高速に処理できるソフトウェアJDAMPを新たに開発した。また、CE-TOFMSの計測データに含まれる離散的なm/zとintensityの値から、精密質量を高精度に計算するソフトウェアも開発し、ほぼ全てのピークのm/z値を理論値から5ppm程度の誤差に収めることができた。基礎代謝物質695について、前年度に最適化した測定条件を用いて標準化合物のQqTOF-MSによる高分解能MS/MS測定をおこない、4510件のマススペクトルを得た。 QqTOF-MSで測定した衝突誘起解裂(CID)スペクトルから得られた主要なproductイオンについて、その化学組成式を推算し、その式からprecursorイオンの化学結合のうち解裂した結合を推定した。さらに、これらの推定に基づいて、大きな断片イオン(precursor ion)から小さな断片イオン(product ion)が生成する関係、すなわちprecursor-productの関係、を表わす解裂スキームを作成した。作成したprecursor-productの関係を実験的に確認するために、いくつかの標準化合物についてIT-MS測定をおこなった。その結果、推定した化学結合と、それに基づくprecursor-productの関係、が正しいことを実験的に証明することができた。
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Research Products
(31 results)