2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノシステム機能化High-kゲート/歪制御ゲルマニウムチャネル構造の創成
Project/Area Number |
18063012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
財満 鎭明 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (70158947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 正毅 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (10377773)
酒井 朗 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20314031)
渡部 平司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90379115)
中塚 理 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20334998)
坂下 満男 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30225792)
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Keywords | 半導体超微細化 / ポストスケーリング / デバイス設計・製造プロセス / ナノ材料 / 半導体物性 / 表面・界面物性 / ゲートスタック構造 / 歪ゲルマニウム |
Research Abstract |
Si系MOSFETの物性限界を超え、ナノシステムを機能化させ得るポストスケーリング世代のデバイス実現のための、新規ゲートスタック/チャネル構造の確立を目指して研究を推進している。今年度は、各階層における材料、プロセス技術の開発および物性評価を進め、各要素技術のブラッシュアップを行なった。主な研究成果を以下に記す。 (1)三段階にSnの組成傾斜を施した多層Ge_<1-x>Sn_xバッファ層の形成により、各界面におけるミスフィット歪量を制御することで、Snの析出を適切に抑制できた。その結果、Sn組成5.5%の歪緩和Ge_<1-x>Sn_xバッファ層を形成でき、このバッファ層上に世界最高水準の歪量0.68%を有する伸張歪Ge層を形成できた。 (2)ラジカル窒化法により形成したGe窒化膜構造の基板温度および窒素活性種依存性を調べた結果、窒化膜の飽和膜厚が窒素分圧に依存することがわかった。本結果より、異なる窒素分圧下でのラジカル窒化においては、活性種の密度が異なるだけでなく、窒化に寄与する活性種も異なることが示唆された。 (3)シクロペンタジエニル系原料を用いたPr酸化膜のCVD成長において、酸化剤としてH_2Oを用いることで、O_2の場合と比較して、膜中のC組成を10分の1に低減できた。結果として、リーク電流を4桁以上低減し、26という高い誘電率を持つ緻密なPr酸化膜を形成できた。 (4)W/Ti-Si-N/SiO_2/Si MOSキャパシタ構造を作製し、容量-電圧特性からミクタミクトTi-Si-N電極の仕事関数を調べた。500〜700℃の熱処理後において、4.6eVとミッドギャップ付近で安定な仕事関数値が得られることがわかった。 (5)Ge_3N_4膜の耐湿性評価を行なった結果、高湿大気への長時間曝露によってGe-N結合がGe-Oへ置換される反応が顕著に進み、アイランド状の表面ラフネスが生じることが明らかになった。
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