2008 Fiscal Year Annual Research Report
アラビアンナイトの形成過程とオリエンタリズム的文学空間創出メカニズムの解明
Project/Area Number |
18102001
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
西尾 哲夫 National Museum of Ethnology, 民族文化研究部, 教授 (90221473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 英明 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (90179143)
青柳 悦子 筑波大学, 人文社会科学研究科, 教授 (70195171)
小田 淳一 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (10177230)
鷲見 朗子 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 准教授 (20340466)
水野 信男 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 名誉教授 (50032511)
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Keywords | アラビアンナイト / 千一夜物語 / 中東 / イスラム / アラブ / オリエンタリズム / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
中世イスラム社会研究の第一級資料としてのアラビアンナイトが持つ社会文化史的意義に着目し、世界に散在する文献資料の発掘、整理、分析を通して中東世界における同物語集の原型、社会的受容、変遷を究明するとともに、中世イスラム文化の基部構造を再構築するために、以下の研究を行った。 1.形成過程分析のための基礎データ作成:(1)写本書誌情報データベース作成:トルコとフランス所蔵写本の情報データベースを作成し、マイクロフィルム等による収集とデジタル化を行った。(2)原典コーパスとアラブ民衆文化語彙電子辞書の作成:「アラビアンナイトWebデータベース試作版」を作成しカルカッタ第2版印刷本の該当箇所PDFデータが閲覧・検索できるようになった。(3)民話モティーフ索引の開発:海外研究協力者シロンバル博士より提供されたアラビアンナイト物語モティーフ索引を改訂・増補した後、データベース化のための英語訳を終了した。 2.受容過程分析のための基礎データ作成:(1)欧米・中東・日本における出版書誌情報データベース作成作業を行った。(2)民博所蔵コレクションをもとに挿絵画像を入力した。 3.写本の海外調査として、エジプトとフランスの関連図書館で調査を行った。コモロ諸島を中心とするインド洋西部地域にてアラビアンナイト類話の調査を行った 4.受容の調査として、中国と韓国で調査を行った。フランスではマルドリュスが遺品として残した膨大な資料の目録作成とデジタル保存化の作業を開始した。 5.国際ワークショップの開催:コモロ民話専門家のM・アラウイー博士(国立レユニオン高等美術学校)を招へいし、国際ワークショップを開催して、インド洋地域での類話分布について討論した。 6.国際研究集会での招待講演:オックスフォード大学ラウンドテーブルならびにカリフォルニア州立大学でのアメリカ比較文学会年次大会に招待され講演した。
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Research Products
(59 results)