2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18104005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宇川 彰 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (10143538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金谷 和至 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80214443)
青木 慎也 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (30192454)
吉江 友照 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (40183991)
石塚 成人 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (70251030)
蔵増 嘉伸 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (30280506)
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Keywords | 素粒子物理学 / 強い相互作用 / ハドロン / クォーク / 格子QCD / 数値シミュレーション / 素粒子標準模型 / 計算物理 |
Research Abstract |
平成20年度は年次計画に略従って研究を実施し以下の成果を得た。 1.グルオン配位生成 格子間隔a〜0.1fm、格子サイズ323x64の場合の物理点(正確にはπ中間子質量155MeV)での配位生成(1000τ)を年度前半に終了した。より大きなサイズの格子での計算は、予定を変更して幅広い物理応用が可能な6fm格子643x64格子で行うこととし、年度後半にはその計算を開始した。また格子間隔a〜0.13fmでの計算についても6fmサイズを用いることとし483x48格子での計算を開始した。これらの計算にはT2K-tsukubaスーパーコンピュータを活用している。 2.物理課題の推進 (1)QCDの精密検証 格子間隔a〜0.1fmでのメソン及びバリオンの基底状態の質量スペクトルについて、323x64格子での計算を論文にまとめた。物理点でのスペクトルを求めた他、カイラル有効理論の適用範囲を同定し、低エネルギー定数を定めた。有限体積効果については643x64格子で検証中である。 (2)QCDの基本定数の決定 Schrodinger汎関数の方法に基づき結合定数のステップスケーリング関数の計算を進め、強い相互作用結合定数αs(μ)について予備的結果を得た。 (3)CP保存の解明(重いクォークの物理) (1)において生成されたグルオン配位を用い,相対論的重いクォーク形式により、cクォークを含む重中間子のスペクトル及び崩壊定数を求めた。 (1)において生成されたグルオン配位上でη'中間子の質量とグルオン場のトポロジの関係の検討を開始した。
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Research Products
(22 results)