2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18104005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宇川 彰 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (10143538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金谷 和至 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80214443)
青木 慎也 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (30192454)
吉江 友照 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (40183991)
石塚 成人 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (70251030)
蔵増 嘉伸 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (30280506)
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Keywords | 素粒子物理学 / 強い相互作用 / ハドロン / クォーク / 格子QCD / 数値シミュレーション / 素粒子標準模型 / 計算物理 |
Research Abstract |
物理点計算を一層強化拡大すると共に,新たな物理の探索では,軽い原子核の格子QCD直接計算の試みを中心に研究を進めた。また、今までのゼロ温度研究を基に2+1フレーバーでの有限温度物理の研究を進めた。 1.グルオン配位生成では、物理点計算を格子間隔a~0.1fmでは格子サイズ64^3x64で実行し、1600τの生成を終えた.格子間隔a~0.07fmでの計算を96^3x48格子で開始し、ほぼ物理点での平衡状態に達した。 2.物理課題の推進では、(1)QCDの精密検証:格子間隔a~0.1fm、格子サイズ64^3x64でのメソン及びバリオンの基底状態の質量スペクトルの計算を進めた。ρ中間子について散乱位相の計算から質量及び崩壊幅の評価を行った。π中間子の形状因子の計算を行った。(2)QCDの基本定数の決定:Schrodinger汎関数の方法に基づくクォーク質量のステップスケーリング関数の計算を進め、繰り込まれたクォーク質量のくりこみ因子を決定した。(3)軽い原子核の直接計算:最も簡単な軽い原子核であるヘリウムについて,重いクォーク質量且つクエンチ近似ではあるが、束縛エネルギーの直接計算を複数の格子サイズについて行い、無限体積で束縛常態として存在する結果を得た。(4)ゼロ温度計算と同じ作用パラメータを用いて時間サイズを変えることにより2+1フレーバー有限温度QCDの研究を進めた。 3.以上の結果のうち(2)(3)については論文にまとめた。(1)については物理点への微細な修正をreweightingの方法により行い最終結果としてまとめる予定である。
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Research Products
(8 results)